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不思議
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下校時間になって、俺たちは寮に戻る。
今日も夜に集まる約束をしている。
それに今日は、三人で一緒にすきやきを作って食べようってことになっ
ていた。
材料担当はじゃんけんで負けた俺になったから、買いに行かなきゃ。
俺は早めに行こうと、ちょっと休憩してから準備を始めた。
部屋にナベだけ出して、部屋の外に出る。
すると部屋の前に新井君がいてびっくりした。
「あ、ああ新井くん?どうしたの?」
「そろそろ買い出しでかけるとこだと思ってさ。俺もついてくよ」
「ありがとう」
べ、別に一人でも行けるけど、でも心強い。
「じゃあ行こうぜ」
「うん」
俺は新井君の少し後ろについて歩いていく。
「優音ってさ、料理とかするの?」
「たまにするくらいだけど」
「まじで!?」
「うん」
「すごいじゃん」
「そんな大したものは作れないよ」
「それでも、俺より全然できると思うよ」
「あ、ありがと」
褒められて嬉しくなった。
そうこうしているうちにスーパーに着いた。
「あ、たまご買わなきゃ」
「だね?」
俺はカートをもって売り場へと行く。
「なんだか本当に主婦みたいだね」
そう言われて足が止まる。
「主、主婦?」
「そう。いいお嫁さんになるって、いったろ?」
「......お嫁さんにはなれないよ」
俺はそれだけ言ってまた歩き出した。
新井君は不思議な人だ。
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