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「よいしょ……重いな……」
誰かいる。
僕の上に乗っかってる土管や、岩をどかしているようだ。
「酷いなぁ、誰だよこんなことしたの。」
何を考えているんだこの人。
顔の前にあった今をどかした瞬間その人の顔は見えた。
「さっきぶりだね。 テクノくん。」
伊佐久……さん
暗くてよく見えないが、確かに伊佐久さんだった。
何故ここに?
帰ったんじゃないの?
「大丈夫……じゃなさそうだね。」
「あ゛……」
声が出ない。
さっき叫んだせいで喉が潰れてしまったのだろう。
「無理して喋んなくてもいいよ。」
そう言って僕を救出してくれた。
「心臓貫通しちゃってるね……」
まともに立てない僕を支えながら伊佐久さんはそう言った。
この間みたいに優しい声で、さっきとは違う雰囲気で、
寄り添うような。
「い゛佐久 ざ……ん゛」
精一杯振り絞って僕は名前を呼んだ。
「どうした?」
声が出ない。
伝えたいのに、、
伊佐久さんに伝えたいことがあるのに……
「だず……げ………て?」
少しの沈黙の後伊佐久さんは口を開いた。
「もちろん、そのために俺はテクノくんを探してたんだよ。」
それを聞いたあと、俺は抗えない睡魔に襲われて眠ってしまった。
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