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プルル プルル プルル プルル
僕の電話がなっている。
画面表示されている名前を見ると施設からだった。
「はいもしもし。」
『いつまで待たせるんだ!ノロマ!』
開始早々暴言を吐いてくる。
自分が上だってことを見せつけたいのかな?
「ごめんなさい。」
『ワンコールで出ろ。』
「わかりました。」
『お前、今日学校休んだな?』
「え、あ、はい。」
『何考えてる?なんで休んだ?』
「昨日、かんなと遭遇して、心臓を貫かれて、身体中痛くて動けなくて……」
きっと伊佐久さんについては言わない方がいいのだろう。
『だから? だから学校休んだ?せっかく俺が許可を出して外で暮らしていいようにしたのにか? 』
「ごめんなさい。」
『ごめんなさい。ごめんなさいって、お前それしか言えないのか? あぁ? 心臓貫かれたからどうしたんだよ? おい、お前死なねぇだろ?何甘えたこと言ってんだよ!』
「いや、でも、」
『なんだ? 反抗すんのか? こっちはいつだってお前のこと監視室閉じ込めるとこだってできるんだからな?
わかってるよな?監視室でやること』
「はい。ごめんなさい。僕が悪いです。」
『分かればいいんだ。お前が悪いもんな?』
「はい。反抗した僕が悪いです。」
『で、学校どうすんだよ? 休んだ分どうすんだ?』
「えっと…… 家で勉強します。」
『お前、学年1位取れよ? 取らなかったらわかるよな? 取れなかったようにこっちで玩具沢山用意しとくからな? まぁ、別に俺からしたら取らなくてもいいんだけどな笑
じゃ、せいぜい頑張れよ笑』
……
施設の人間はどうしてこうも、性根が腐っているのだろうか。
「誰から?」
「施設の人です。」
「なんだって?」
「なんで学校休んだんだ!とか、学年1位取れよ!とか、言われました。」
「相変わらずだな笑 偉いな。テクノくんはちゃんと耐えて。 俺耐えなかったもん。 殴ってたもん笑」
「ちょっと部屋で作業してきます。」
「行ってらっしゃい。」
作業部屋に入り、一息つく。
誰かと一緒にいるって大変だ。
ずっと独りだったから。
もう夕方か。
小箱に入っている指輪を取りだし、中指にはめる。
久々に使うな、上手にできるかな?
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