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「おはよー」
「おはよう涼。」
クラスがざわついている。
「涼も今来たの?」
「うん。寝坊した。」
「そうなん…だ。」
机に油性ペンでしね、学校来んな、転校生がでしゃばんな
と書かれている。
「ひでぇな。 雑巾持ってくるわ!」
「雑巾じゃ消えないよ。消しゴムとかかな、、」
「手伝うよ。」
2人で消しゴムで消した。
幸い涼の机に何も書いていなかったので、安心した。
「許せねぇな。友達をいじめるなんて」
「その気持ちだけで嬉しいよ。僕のことは気にしないで、慣れてるからこういうの。」
「慣れてるって、、だから転校してきたのか?」
「うーん、半分正解で半分間違ってる。
まぁ、そのうちわかるよ。 」
「なんだよ、それ気になるじゃねぇかよ。」
『おやおや、テクノくん。机にメッセージ書いてあったのに消しちゃったの? 僕が丹精込めて書いてあげたのに。』
「おはよう。拓海くん。名前初めて知ったよ。」
『名前呼ばないでくれない。君に呼ばれたくない。』
「じゃあ、なんて呼べばいい?」
『なんでもいい。』
「わかった。」
気が済んだのか、そのままどこかに行ってしまった。
4時間目が終わり、昼食の時間だ。
給食を取り、席に着く。
すると拓海くんが目の前にたった。
カラン
スプーンが転がる音がして、僕の身体にスープや、米、サラダ、諸々が付着した。
「てめぇ!何してんだよ!」
「大丈夫だよ。涼」
「テクノ、、」
『ごめんね〜手が滑っちゃって。』
「そうなんだ。手が滑ったなら仕方ないね。」
そう言って、僕は蛇口に向かう。
髪の毛や顔、手などに付着したものは全て洗い流した。
ただ、制服だけが、どうにもならないぐらいに汚れてしまっている。
「テクノくん。」
「伊佐久先生。どうしました。」
「それはこっちのセリフ。何があったの?」
「給食がひっくり返っちゃって、全部僕にかかっちゃったんですよね。」
あながち間違ってはない。
「ほんと?」
「はい。ほんとです。体操服に着替えてきます。」
「わかった、給食準備しとくから、着替えておいで。」
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