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最近よく夢を見る。
それは先輩と笑い合っていたり、ベッドの中で愛し合っていたり様々だ。
朝起きると隣に先輩はいなくて、毎日泣きそうになりながら一日が始まる。
先輩がお休みを取って早5日。
木曜日には出勤するはず。
今、先輩はどうしているんだろうか。
業務的な連絡なら返してくれると分かって、俺は会社でのことばかり連絡している。
先輩はちゃんと返信をくれるようになったし、最近は時々最後に『笑』って付けてくれてたりする。
返信が来なくなるのが怖くて、『帰ってきてほしい』と本音は送れないままだ。
「おい、城崎。これまたミスってんぞ。」
「え?」
「それに、先週末におまえが契約更新いったI社から、書類不備の連絡きたし。」
「すみません……。」
「普段うちには世話になってるからって、大目に見てくれたけど、マジで頼むぞ?」
先輩が休んでいる間、柳津さんが主任代理をしている。
俺は毎日のように提出したデータを返され、怒られての繰り返しだ。
今までこんな不調だったことはない。
「以後気をつけます…。」
「しっかりしてくれよ。休み明けからずっと調子悪いだろ。」
「………すみませんでした。」
寝不足と食欲不振で体調も優れない。
これじゃあ人のこと言ってられないな…。
今日Aqua行って、食べやすいもの作ってもらうか…。
そんで、夜は先輩の声が入った動画聴きながら寝よ…。
「城崎くん、大丈夫ですか?」
「…………」
「まだ主任と喧嘩中ですか?」
「別に。そもそも喧嘩じゃない。」
「へぇ。じゃあ別れ話ですか?」
「違う!!!」
蛇目さんに声かけられて、イラっとする。
この似非爽やか眼鏡、ほんと気に入らない。
先輩と別れ話なんて、絶対しない。
もし万が一、そんな話されそうになったら、先輩の口塞いでやる。
「なぁんだ、残念。主任を狙うチャンスだと思ったんですけど…。」
「先輩に声かけんな。」
「えぇ?それは無理な話ですよ。城崎くんは我慢できるんですか?」
「俺は彼氏なんで。」
「そんな悠長なこと言ってられる状況なんですかねぇ。」
「もーー。マジで今話しかけんな。」
煽られてイライラが募る。
蛇目さんの方が年上だから、通りかかった別の上司に口の利き方を怒られる。
だってムカつく…。
「あ、そうだ。城崎くん、来月の出張についてお聞きになりましたか?」
「…………何それ。」
「なんと、私と主任は二人で福岡に行きます♪」
「死ね。」
「こら、城崎!!!」
本日最大の煽りに思わず暴言を吐いてしまい、上司に怒鳴られ、そして部長にチクられて呼び出されて怒られた。
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