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人形はただの我儘な子供と一緒に生きることにした。
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「まあ中学生はそんなもんだよな」
「ああ。他に聞きたいことは?」
「……俺、零次が監禁された時の動画、見ちゃったんだけど」
零次がフリーズしたみたいに硬直した。
「零次?」
俺が零次の顔の前で手を振ると、零次は急に頭を抱えた。
「え、嘘。どれ見た? まさか全部見たわけじゃないよな?」
青白い顔の零次が震えた声で言う。
「ホースのやつ」
「よりによってそれかよ! じゃあ俺にセフレがいないのももう知ってんだ?」
零次がとても嫌そうに顔を顰める。
「うん。なんであんな嘘ついたんだよ?」
「俺……父親のせいで自分がラブホとかにいけなくなってるのが辛すぎてさ……そういう嘘をいって、自己暗示をかけることで、多分自分の心を満たしてたんだと思う。……ごめん、隠してて。海里にくらい、本当のこと言っとけばよかった」
顔を隠しながら、零次は涙を流した。
「俺は零次がどんな奴でもいいよ。俺とずっと一緒にいてくれれば」
「それはプロポーズか? 悪いけど俺、海里のことめちゃくちゃ好きだけど、流石に男と結婚は」
「調子乗んな」
目を細くして零次を睨みつける。
「はい。すみませんでした」
「アハハハハハ!」
「なんだよ急に」
突然腹を抱えて笑い出した俺を、零次が驚いた顔で見る。
「いや……零次が帰ってきたんだなあと思って。零次はこれからどうすんの? 高校通い直すのか?」
「いや多分もう親父が俺のこと退学にしてると思うから、高卒の認定試験だけ勉強して受けようかな。大学は、海里とおんなじこと受けようかな。そうした方が絶対楽しいし」
「そしたら零次俺の後輩じゃん」
今年試験を受けて来年受験をするなら、俺より一つ下の学年になるよな。
「ああ。海里先輩とでも呼ばせてもらおうかな」
「やめろ気持ち悪い」
なんで同い年の親友に先輩って言われなきゃならないんだよ。
「ひっで!!」
零次が歯を出して、大袈裟に笑う。
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