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拾 肆
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先輩がいなくなった部屋で椅子に腰掛けただ時計の進む音だけを聞いている
この時間が堪らなく嫌いだ
いつまで経っても慣れない
携帯のバイブ音が響きメールが来た
『10:45 第一総合病院』
手が恐ろしく震える
この現実に光があることを知ってしまったからだろうか
時計の短針が10を指した
椅子を立ち荷物を全て持って玄関に向かう
足が鉛のように重い
「いってきます…」
いつもとは変わって大きく感じる扉に手をかけ外に踏み出した
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