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新しい恋、ごちそうさま
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それと同時に、週末限定のだらしない甘えたの多希さんが恋しくなるのだ。
キャロットラペとツナのホットサンドにかぶりつきながら、久住は恋人の後ろ姿を見つめる。
──昨日はずっと裸だったな。
細い腰にきゅっと締まった尻を思い起こす。
身体のラインが程よく浮き出ている後ろ姿を見つめていると、昨夜……というか日中の乱れた多希の姿が浮かぶ。
今日は外回りの予定はないので、料理教室に講義の予約を入れている。もちろん担当は多希だ。
「崇嗣さん、今日は帰り遅いんでしたっけ?」
「定時の予定です。今日、多希さんのところに行くじゃないですか」
「……あ、そうだった。じゃあ、待ってますね」
多希は楽しみだと言うふうに、目を細めて笑った。
今日も多希さんが可愛い……久住は不埒な妄想を胸の中に抑えつつ、同じように微笑を浮かべた。
久住の職場のほうが近いので、いつも多希のほうが出勤時間は早い。
しかし、十数分程度しか変わらないので、久住も一緒に家を出る。
駅までの距離を一緒にいられるなら、朝の忙しい時間も捧げるのには惜しくない。
「いってらっしゃい。多希さん」
「崇嗣さんも」
眩しく笑う多希に、久住の固い表情筋は同じように緩む。
仕事に行く多希を見送った後、久住もしばらくしていつもの時刻の電車へ乗った。
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