アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
1巡目
-
ふ、と意識が戻る。
……、ここは、何処だ?身体を起こし、ぐるりと周りを見渡す。
…ぇ、あれ?おれ、の部屋?でも、なんか違うような…….。なんとなく感じる違和感。というよりも、既視感、か?ベッドから降り、今までのことを頭の中で整理する。確か、WCの優勝祝いで、皆と打ち上げ行って、それから…、それから、後ろから……、
ーーー、ゾッと寒気が襲った。
そうだッ、おれ刺されて…‼︎
急いで刺された箇所を摩る。…、あれ、何もない。可笑しい。確かに刺された筈なのに…。一体どういうことなのだろうか。
……、駄目だ考えても分からない。とりあえず顔でも洗おう。そう思い、一階に降りて、洗面台で顔を洗う。
「…ふぅ、サッパリしたぁ」
タオルで顔を拭き、鏡を見る。
「ぇ、えぇえええっ⁇‼︎」
衝撃が走る。ぇ、おれ若返ってないか⁈いや、そこまで歳はとってないけど、あれ⁈思わずペタペタと顔を触る。……なんか、幼い?これくらいの時って、確か中学入る前の…。
あぁあ、もう!なんだってんだよ!
現状把握するため、一旦リビングに行く。リビングに着き、ソファに近づくと、スクール鞄が落ちていた。なんとなく気になって、開けてみる。
「誰のかわかんないけど、ごめんなさいっ!!……、ん?…生徒手帳?」
中に入っていたのは、一つの生徒手帳だった。記入してある名前は、降旗光樹。おれの名前だった。しかも、帝光中学って、確か黒子やキセキ達の…!
待て、どういうことだ。なんで志望校が変わっている?なんで若返ってる?なんで生きてる?なんで、こんな、全てがリセットされてるかの様にーーー。
駄目だ。考えても切りが無い。頭が良ければこの状況が把握できるのだろうが、おれの頭ではサッパリだ。溜め息が漏れる。
「…何がなんだかわかんないけど、これって自分のいい様に解釈してもいいのかなあ」
まるで、全てをやり直せと言われてるような気がした。というのは聞こえが悪いかもしれないが、これも神様の御心の侭にってやつかな…。そこまで考えて、思わず苦笑する。
「考えてわかんないんだもんな…。なら、思いっきり楽しもうかな。もう一度」
カーテンから溢れる僅かな光の下、少年は穏やかに微笑んだ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
2 / 10