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6巡目
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教室に戻り、席につく。…委員会、ねえ。テツヤは図書委員って言ってたから、申し訳ないけど、そこは無しとして、他の委員でキセキらと無縁のところは…。うーん。正直な話、テツヤ以外の奴らの情報は無いに等しいからなあ…。全くわからない。
「ーーー次、保健委員希望の人、いませんか?」
「!、…はい!」
これだ!!これなら、アイツらもやりたがらないだろ。何故かしらないけど、テツヤがこっちをガン見してるが、これが一番妥当な安全策だと思う。……多分。
「ーーーそれでは、全員委員会が決まったようなので、今日はこれで終わります。……それから、降旗くん」
「はい」
「保健委員はこの後集まりがあるそうですので、保健室に行って下さい。それから、部活を見学する予定なら、その部活の顧問の先生に連絡してからお願いしますね」
「わかりました」
「………光樹くん、保健委員会にしたんですね」
「え、なにか駄目だった?」
「…いえ、別に悪いわけではありませんが。…ただ、僕が図書委員になるって分かってたのに、他の委員に決めたので」
てっきり、同じところにするのかと思ってましたしね。
少し頬を膨らませながら、そう言うテツヤ。プスッとその頬に人差し指を突き刺し、空気を抜いた。
「あー、そういうこと。………じゃあさ、もしテツヤがケガしたら、おれに見せてよ!その時は、治療してあげるから」
「え、」
「看護師光樹くんは嫌いですか?」
って言っても、ただの保健委員なんだけど…。
首を傾げながらそういうと、テツヤはハッとして、ぶんぶんと頭を振った。…そんなに頭振ったらよろけるぞー?
案の上、フラつきながら立つテツヤ。おれの手をギューッと握り締め、真っ直ぐにこちらを見た。
「いえ、寧ろご褒美です」
「ん?」
「ぇ、あ、いえ。…その時は、お願いします」
最初に何を言ったか聞こえなかったけど、それでも、機嫌は良くなったのか、口元に笑みを乗せていた。…なんか、こっちは良く笑うなあ。
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