アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
24
-
約束の15日。
少し早く着いた北斗が、要の部屋のインターホンを押す。
要も既に待っていたのか、すぐに応答があった。
やはり、少し改まった服装をしていた。
「一昨日は、ごめん」
要が俯いて謝る。
「俺の方こそ、ごめん」
北斗が要の頬に手を添え、上を向かせる。
やはり、一人泣いていたようで、目が少し腫れている。
きっと、昨日はもっと真っ赤だっただろう。
「…ちょっと早いけど、行こうか?」
「ん」
沈黙に堪えきれずに要が提案すると、北斗もそれに従った。
要の車に乗り込む。
要は行き先も告げずにアクセルを踏んだ。
「どこに、行くの…?」
北斗が苦々しく尋ねる。
「…湊の…所…」
要は躊躇いながらも、隠しはしなかった。
『やっぱり。
て事は、毎月湊さんと会ってたって事かよ…』
怒りよりも悲しみが上回る。
北斗と付き合うようになってからも、本当に要は毎月湊と会っていたのだろうか…?
「ごめん、ちょっと寄り道させて…」
そう言って要が車を停めたのは、フラワーショップ。
店内に入っていく要の背中を見つめながら、北斗は涙を堪えた。
『湊さんに会うのに、花屋?
何なんだよ…!?
いっそのこと、はっきり振ってくれればいいのに…』
心臓が、ぎゅっと痛んだ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
24 / 36