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浩司兄ちゃんに勉強を見てもらったおかげもあって、なんとか同じ高校に通うことができた。
「龍を感じさせるために、男同士のコトをあれこれ調べてみてるんだけど、イヤな感じはない?」
受験勉強の休憩中に、調べたことを駆使した浩司兄ちゃん。正直なところ、休憩にならにかったのは言うまでもなく。僕に一身に注がれる、浩司兄ちゃんの恋慕を受け止めている内に、染まってしまったというか。
気付いたら、自然と好きになっていた。
そこから浩司兄ちゃんに躰を許したのは、高校に入学して間もなくだった。
最初は絶対につらいと予想していたのにもかかわらず、ビンカンなところを事前に暴かれていたのもあり、直接与えられる圧迫感よりも、気持ちよさが上回ってしまい――。
「なんかもう、恥ずかしさしかないよ……」
浩司兄ちゃんの大きいのを挿れる途中で、なんの前触れもなく、ピューっと白濁を飛ばしてしまった。喘ぎ声を我慢しようと、力んだ瞬間だったので、変な声が漏れ出たのも恥ずかしい。
「俺は嬉しかった。龍が感じてるのがわかって、すごく安心したんだ」
「でもハジメテなのに、僕って淫乱なのかもとか思っちゃって」
「俺たちの躰の相性がバッチリな証拠だよ。まぁ龍が淫乱でも、全然かまわないけど」
学校からの帰り道。怜司は部活があるので、帰宅部で受験生の浩司兄ちゃんと一緒に、帰路を仲良く歩く。ふたりきりだから、こういう会話ができるのも、なにげに楽しかった。
「浩司兄ちゃんは帰ったら着替えて、そのまま塾に行くんでしょ?」
行動がわかっているのに、ぼやくように訊ねてしまう。お隣同士、互いの家の前で別れるせいで、寂しさが隠し切れない。
「今日は模試の見直しだけだから、いつもより早く帰ってくるけど、なにかあったのか?」
「……ちょっと宿題で、わからないところがあって、どうしようかなぁと」
「17時半には帰っているから、俺の部屋で教えてあげる」
言いながら、浩司兄ちゃんの空いた手で僕の頭を優しく撫でてくれたおかげで、寂しい気持ちが簡単に吹き飛んでしまったのだった。
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