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「さすがは菊池。藤島の名前を出したら、1年が素直にやって来ると言い切っただけあるのな」
音楽室の中にいた見知らぬ3年生が楽しそうに言うと、僕を連れて来た背後にいる3年生がクスクス笑う。
「強引に連れ出そうとしちゃったことに、不審がられたときは焦ったけどね」
どこか楽しそうに言うなり、僕を羽交い締めにした。
「なにするんですか!」
「暴れるなって。そこにいる先輩が優しくしてくれないぞ♡」
耳元でアヤシク囁かれ、ゾワっとしたものが背筋を走る。
「今年入学した1年の中でも、綺麗めなヤツだなって目をつけていたら、最近藤島とつるむ回数が増えてんじゃん。さては付き合って、バコバコやってんだろ?」
へらっと笑って近づいてくる見知らぬ3年生を、キツく睨んでやる。
「そんなこと、関係ないじゃないですかっ」
「いいね、その目。俺の与える気持ちよさに喘いで、涙目になるのが楽しみだ」
片手で両頬を鷲掴みされ、ぎゅっと握られる痛みに顔が歪んでしまう。
「おいおい小山田ってば、かわいい顔を潰すなよ。ヤル気が失せるだろ」
羽交い締めしながら、硬くなったモノを僕のお尻に擦りつけられてしまい、おぞましいそれに抵抗する言葉や力が一気に抜け落ちた。
「菊池、ナニやったんだ? 1年が急に大人しくなったんだけどよ」
ニヤついた目の前にいる3年生が僕の顔を握り潰したまま、首筋に舌を這わせる。
「ンンっ!」
味わうように舐めて、首の付け根に吸い付かれてしまった。きっと、キスマークがついてしまっただろう。
「おいしいところは、ほかにもあるのかなぁ?」
僕の顔から手を放し、ワイシャツのボタンを外した3年生の手によって、上半身をあらわにされてしまった。
「やめて、く……ださ、ぃ」
「ピンク色の乳首、はっけーん!」
すると背後にいた3年生が、嬉しそうに僕の躰を覗き込む。
「地味にもう勃ってんじゃね?」
「藤島に毎日弄られて、感じやすくなってんのかもよ?」
そして目の前にいる3年生に、敏感になってる部分を優しくちゅっと吸われてしまい――。
「やっん、ぁあっ!」
出したくないような、鼻にかかった声をあげてしまった。あまりの恥ずかしさに、羽交い締めから逃れようと躰を捻ったら、背後にいる3年生が僕の耳元に告げる。
「おまえがそうやって抵抗すると、俺のコレに当たって、すげぇ気持ちいいんだわ。ガマンしきれなくなった挙句に、小山田を差し置いて、後ろからぶっ刺してやろうか?」
低い声で言って、僕の耳朶を口に含む。くちゅくちゅ音をたてて吸われたせいで、ゾワゾワしたのが背筋を駆け抜け、抵抗する力がふたたび削がれてしまった。
(どうしよう。このままじゃ僕は、このふたりに――)
助けてくれと声を出しても、音楽室ではまったく響かない。しかも抵抗したら、背後にいる3年生を感じさせてしまう。
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