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光一side
昨日、大好きな梶さんを捕まえた。
今梶さんがいるのは僕の家の地下。こう見えても僕は一応お金持ちだ。
梶さんと出会ったのは高校1年生になった頃。そのとき僕は虐められっこで。
毎日殴られたり蹴られたり。パシりに使われたり。そのときは全く学校が楽しくなかったけど、そんな僕に突然救世主が現れた。
『おい、お前大丈夫か?』
『え、』
『何ぽかんとしてんだよ。ほら、保健室行くぞ!』
虐めてきた人達を蹴散らして僕を守ってくれて、一緒に昼食を食べてくれた。全く笑わなかった僕を笑わせてくれた。
でもその人の名前は知らなくて、梶流栖だという名前だというのは2年生になったときに初めて知った。
僕は1年生のときの目を隠すように伸ばした髪を切って、短くした。
僕の周りには人が集まるようになり、そして3年生になった頃には生徒会で生徒会長になった。
梶さんが円理美弥(えんり みや)という学校1の不良と一緒にいるのがわかったとき、胸の奥がズキズキと痛んだ。そのときから僕は梶さんに恋をしていたんだ!ってわかったんだ。
梶さんが他の人と話しているのを見ると凄くイライラむしゃくしゃして、僕に見せなかった表情をする梶さんを見ると堪らなく愛おしくて。
梶さんには僕だけを見て欲しい。僕だけを見ていればいい。僕だけを、僕だけを、僕だけを、僕だけを、僕だけを、僕だけを、僕だけを、僕だけを、僕だけを、僕だけを、僕だけを!僕だけを!!
「光一、光一。」
「あ、えっとどうしたんですか?」
僕に話しかけてきたのは生徒会書記の三浦純也(みうら じゅんや)さん。
「お前ボーッとしすぎ。今日ずっとそんな感じだろ。」
「はは、すみません。」
三浦さんは「はぁ…」と溜め息をついてから僕に用件を伝えてくる。
正直話が頭に入ってこない。僕の頭の中は梶さんのことでいっぱいだ。
あ、まだ僕の名前呼んでもらってないな。今日呼んでもらおうか。
色んなことを考えてにやけていたら三浦さんに頭を叩かれてしまった。
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