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光一side
もぞもぞと何かが動く音がして目を覚ました。
そこには上半身を起こして首を掻いている梶さんがいて。
声をかけると、梶さんは過呼吸になっていたようだ。僕に向ける眼差しは「助けて」と訴えているような感じがした。
「っは、あっ、こ、うっ、はぁっ、ひゅっ」
「し、深呼吸、出来ますか?」
背中をさすってあげようと思い、手をのばすと首を掻いていた手で僕の手は弾かれる。苦痛で歪めていた顔は流れてきた涙で濡れる。
僕はどうすることも出来なくて。
謝ろうとしていた梶さんが布団に嘔吐する。吐き出された吐瀉物は異臭を放っていて、僕は少し顔をしかめた。
梶さんは吐き終えた後も涙を流しながら首を掻き続ける。恐らく頭が混乱しているのだろう。僕を見る瞳は恐怖に怯えているようだった。
梶さんの腕を強引に引っ張って抱きしめる。こうすれば少しは落ち着いてくれるだろうと思ったから。というかそれ以上に梶さんを落ち着かせる方法が思いつかなかった。
「あ゙ぅっ、ひっ、触んなぁ゙っ、!はぁっ、ゔっ」
僕の胸を叩いたり押してくる梶さんをさらに強く抱きしめる。唸り声を発する梶さんの背中を優しく撫でていると、必死に抵抗していた手が止まった。身体の震えも徐々に収まっていく。
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