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光一side
落ち着いてきた梶さんを抱きかかえて今は誰も使っていない僕の両親の部屋へ連れて行く。
梶さんは何も言わずに僕の服を掴んでいた。
あまり来ていなかった部屋だけど一応綺麗にはなっている。僕の部屋とは違ってパソコンが沢山置いてあってインテリアもブラウン系が多い。部屋の広さは大して変わらないけど全く違う雰囲気。
ベッドの上に座らせてやると、梶さんの顔が見える。顔色は悪く、目の周りは赤く腫れていた。そんな姿でも綺麗だと思ってしまうのだから自分は最低な人だと思う。
首を見てみるとそこには血が滲んできていた。「触っても大丈夫ですか?」と聞いたら頭を左右に振られた。
手当てをしてあげたかったけど本人が嫌がるなら仕方がない。またさっきみたいになってしまったら困るし。
「じゃあ僕の部屋、片づけてきますね。」
「…め、ん。」
膝を抱えて下を向く梶さんから小さく声が聞こえてきた。
「…ご、めん。」
聞こえるか聞こえないか、そんな声量で呟く梶さんの頭を微笑みながらポンポンと撫でて僕は部屋を出て行く。
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