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ふと目覚めると、久貴は見知らぬ部屋にいた。
背後には、自分を抱き締める人。
『!!!???』
驚きのあまり、声も出ない。
まだアルコールの残る頭で、必死に記憶を手繰り寄せる。
『落ち着け、久貴。
昨日は、確か…』
五木と飲んだ事を思い出す。
しかし、店を出た記憶がない。
『うそ…!?
じゃあ、この腕は…?』
きっと、五木だ。
『え…!?
じゃあ、この部屋は!?』
暗闇に慣れてきた目を凝らし、周囲を見渡す。
どうやら、ホテルなどではなさそうだ。
という事は…。
「ん…。
久貴、起きたのか?」
背後からした声に驚き、ビクッと身体が跳ねた。
その声はやはり、五木のものだった。
「あ…、すみません…。
起こしてしまって…」
謝るが、背後は見られない。
五木の声を反芻し、ふと気付く。
「え!!
名前!?」
確かに源氏名の“さき”ではなく、本名の“ひさき”と呼ばれた。
「覚えてないのか?
相当酔ってたからな」
フッと背後で笑われ、所々記憶が蘇る。
昨日は、何度かこの笑いを聞いた気がする。
五木が不意に、肩を抱く手に力を込めた。
ドキンと心臓が跳ねる。
「…久貴…」
耳元で囁かれただけで、息苦しい程にバクバク脈打つ。
全身の血液が、沸騰したのではないかと思うほどだ。
そして、久貴は自身の中心に熱が籠もるのを感じた。
『ウソ…!?
どうしよう!? 勃ってる!?』
ただ名前を呼ばれただけなのに、そこはもう濡れてきている。
恥ずかしさで滲む涙を堪えていると、五木がそっと服の上から腹や腰を愛撫し始めた。
五木の吐息が、うなじにかかる。
「…んっ…五木さん…」
たったそれだけで、信じられない程に甘い声が漏れる。
久貴はそれなりに男性との経験はあったが、元々淡白なのか、あまりセックスは積極的にはしてこなかった。
後孔に男を受け入れるのもあまり得意ではなく、恋人から求められれば、一応受け入れていたという程度。
ましてや、囁かれただけで感じたり、軽く触れられただけで喘ぐなんて、今までにない。
それだけ、五木の手付きが慣れているのか…。
それとも、自覚している以上に惚れてしまっているのか…。
「…んゃぁっ…」
五木の愛撫が、濃厚さを増す。
今まで知らなかった刺激に、久貴はもう逆らえなかった。
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