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「ホント、五木さんって何考えてんだか…。
久貴があんなになるなんて…」
仲の良い従兄弟を泣かされ、久弥は不機嫌を露わにする。
「久弥~、その“いつきさん”ってのやめて…」
二日酔いもマシになった久貴がお店に出勤すると、入れ替わりに本宮が久弥のアパートへとやってきていた。
久弥の“五木”への怒りに、なんだかちょっと前まで久弥にはっきりと思いを伝えないまま手を出していた自分を責められているようで、いたたまれなくなる。
「すみません、つい。
樹さんを責めてるわけじゃないですよ」
情けない声を出す本宮を、久弥があやすように抱き締める。
耳朶をはみ口付けると、2人でベッドへとなだれ込んだ。
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数日後、また久貴が久弥のアパートで酔いつぶれている。
久弥は、本宮が“五木さん”と呼ぶのを嫌がるので、仕方なしに本宮の前では“龍一郎さん”と呼んでいる。
癖でつい“龍一郎さん”と呼んだ久弥に、久貴が焼き餅を焼いていた。
「久弥、ズルい。
オレだって名前で呼んだことないのに…」
「五木さんって言うと、樹さんが嫌がるんだよ。
せっかくだから、久貴も龍一郎さんって呼んでみたら?」
「ムリ!
そんなことしたってウザイとか重いとしか思われないよ…」
大袈裟にくだを巻く久貴を、今夜も久弥は遅くまで宥めるハメになるのだった。
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