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(俺の席...ここか)
クラスに入り、黒板を見れば自分の番号とその席順のプリントが貼ってあった。それを元に席を探せばありがたい事に、窓際の一番後ろの席で内心テンションが上がる。
変な人が隣席じゃなければいいけど。そんな事思いながら順々に席に着いていくクラスメイトを見ていると、隣にストンと座った。
どんな奴だろうと横目に見れば、今時風の髪型で気怠げに座っている。
(うわ、性格キツそうな男前...)
第一印象はそれだった。
「なあ」
「え、俺?」
まさか話しかけられるとは思ってなくて、思わず身構えるとそいつはやっぱり怠そうにしながら口を開いた。
「俺、狐森 左京(こもり さきょう)。アンタは?」
「鹿島 左那...」
よろしく、とお互い小声で挨拶して少し気まずい空気が流れる。相手...狐森も何で話しかけちまったんだみたいな顔をしているし、俺も何で?とはなっている。
しかし話を始めてしまったので、何か話題をと探してみようとすると狐森が先に口を開いた。
「左那って、どう書くの?」
「左に那覇の那だよ」
「左って書くんだ。俺も左京のサは左なんだよね。名前に左が付く人中々周りにいないし珍しくね?」
名前ネタか。すぐに話題が途切れそうだが繋ぐしかない。
せっかく狐森が広げようとしているんだ。そう思って俺も口を開いた。
結果、意外と盛り上がって仲良くなってしまった。
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