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高校生活が始まり、しばらくした頃だった。
それなりに話す友人も増えて部活に入り始める子達もでてきた。
そんな放課後に廊下がザワザワと騒がしかった。
「何の騒ぎ?」
「なんか隣に先輩が来てるらしいよ。それも3年生の目立つ先輩たちらしくて」
廊下に立っていた女子に聞くと、なるほど。みんなが恐る恐るといった感じで隣のクラスを覗いたり廊下に出たりしている。
確かに上級生が1年のクラスに用があれば何事か気になる。
「俺たちも見に行こうぜ」
「おい!」
狐森は興味津々と言った様子で、俺の腕をとって騒ぎの方へ歩き出した。
隙間から隣のクラスを覗いた瞬間、俺の心臓がドクリと大きく脈打った。そう、騒がしい渦中にあの先輩がいたのだ。
周りには派手な先輩達を連れているが、その中でも一際目立って見えるのは俺の贔屓目なんだろうか。
あれ?でも...今日はメガネじゃない。普段はコンタクトなんだろうか。
「なあ小鷹、1年の教室に何のようだよ?さっさと帰ろうぜ」
「んー...」
「ほら、犬みたいに匂い嗅いだってお前の嗅覚では無理!」
「そうだって。こんな人数の中から好みの匂いなんて無理あるって。俺腹減った!」
「人集まってきちゃったしもう行こうぜ。おら、来い!」
どうやらその人は小鷹(こだか)先輩と言うらしく、他の先輩たちに首根っこを掴まれ強制的に何かを終了させられ慌しく教室を出ていった。
「いったい何だったんだか」
つまらなそうに狐森が呟いた。
俺はというと姿を見ることができて、苗字を知れてお得な気分だ。
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