アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
1
-
形容しようのないその気持ちを、恋だと呼ぶにはひどく気持ち悪かった。
学生の頃から人並みに恋愛はしていたので、どうやって人を好きになっていたのかは理解が出来ていた。
けれど、それだけは、自分の中で途轍もない違和感を放っている。
初めての感覚に戸惑って、どう対処して良いのかも分からなかったけれど、目の前の“麻薬”への耐性なんて、自分にはまだ存在していなかった。
「……矢野さん、あんた“ケーキ”なのか」
熱い何かが、自分の中で溢れてくる感覚だ。
自分の中の本能が、目の前の相手を求めているような。
まだ出会って間もない相手のことを、何も知らない相手を、そんなふうに思ってしまうなんて。
“美味そう”
“食べたい”
“なんなんだ、この人———……”
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
3 / 5