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はじまり
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side夕姫
「お母さん、行ってきます!」
「行ってらっしゃい、気をつけてね」
「うん!」
今日は始業式
夕姫は今日から高校2年生になる
「夕姫~!おはよう」
歩いていると、横断歩道の奥に翔太が手を振って待っている
「翔太!おはよう!」
翔太は中学の時からの友達で、毎朝一緒に登校している。
「今日から俺たち2年生だな〜
夕姫が先輩って言われてるとこ想像できねー笑」
「ほんとだよ~
僕ちゃんと先輩できるかな?」
「中学の時は後輩に身長のこといじられてたし
夕姫が先輩って呼ばれてるの想像できねー笑」
「もぉ~その話やめてよー(*`´)」
「あははっごめんって笑
そういえばさ、オニセン別の学校行くらしいぜ?」
"オニセン"とは体育教師の小野先生のことで、
ムキムキマッチョで声も大きく、生徒指導の先生でよく怒るのでみんなから"オニセン"とよばれている
男性に対して少し恐怖心を持っている夕姫にとっては
かなりの恐怖の対象だったので、離任すると聞いて
少し安心した
「そうなんだ
ちょっと安心したな」
「夕姫はめちゃ怖がってたもんな~笑
おれ1年の文化祭の時オニセンにさ~、———」
翔太の話を聞きながらふと道路の方を見ると、
夕姫の近くを大トラックが走っていると、突然猫が
大トラックの正面に飛び出してきた。
トラックの運転手は猫に気づいていないらしく減速していない
猫は迫ってくる大トラックにそのまま動けずにいた
(このままじゃ猫が轢かれちゃう!)
夕姫は咄嗟に歩道から飛び出し、猫のいる方へ
走り出す
「そしたらさ~、...え?夕姫?っっ夕姫?!
なにしてんだ!車来てるぞ!早く戻れ!!!」
翔太がさけぶが、夕姫は足を止めず猫の方に
一直線にはしる
大トラックが来る直前、なんとか猫のところにはたどり着いたが、もう猫を抱えて逃げる時間はなかった。
夕姫は猫を捕まえて歩道に投げやった
(猫さん投げちゃってごめんね)
次の瞬間、夕姫に気づいた大トラックの運転手が
クラクションを鳴らす
が、もう既に逃げられない近さまで来てしまっていた
夕姫は怖くて目を瞑った
「夕姫!!!!!」
『ププーーーー!!———ダンッ』
大きな衝撃音と、翔太が自分の名前を呼ぶ声を聞きながら、夕姫は暗闇の中に眠って行った
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