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シドさんとダイナーさん
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「メリーに料理を頼んでおいた。テーブルに移動できるか?」
「はい!____っ…わ!」
ずっとベッドで寝ていて、何も食べていなかったため、いきなり立つと足に力が入らず目眩がして、倒れそうになるのをシドが咄嗟に支えた
「っと、大丈夫か?」
「は、はい、すみません…ちょっと目眩がして…__わっ!!」
するとシドは夕姫の膝裏に左腕を入れて背中を右腕で支え、いわゆるお姫様抱っこをした
「あ、あの!僕自分で歩けます!」
「まだ調子が戻っていないだろう。体調が戻るまでは私が運ぶ」
「す、すいません…」
「謝ることはない。早く元気になれ」
「はぃ…」
夕姫は抱っこさえているのが恥ずかしくなりシドの首元に顔をうずくめる
シドが夕姫を優しく椅子に下ろすと、メリーがしばらくしてワゴンにたくさんの料理を載せて部屋にきた
あまりに量が多かったので、シドとダイナーも一緒に食べると思っていたが、
2人は食べる気配がない
「あ、あの、シドさんとダイナーさんは食べないんですか?」
「?それはユキの分だ」
「細いんだからいっぱい食べろなユキ!」
「は、はぁ…」
(この量を1人で食べるのかな?でもせっかく用意してもらったんだし食べないと失礼だよね…)
用意された料理は見たことがない魚料理や肉のソテーなどがたくさんあった
(うぅ…お肉苦手なんだけどな…)
夕姫は苦手な肉を見て食べるか迷ったが、用意してもらったのに食べないのは申し訳ないと思い、思い切って一口食べる
「__パクッ …………ぅ……」
「お、おいユキ?どうした?大丈夫か?」
噛んでいるうちにどんどん顔色が悪くなり、ダイナーが声をかける
夕姫は次第に噛むこともできなくなり、そのまま口を押さえた
「っ…ユキ。無理するな。」
シドはそういって夕姫にテーブルナプキンを口にあてがう
夕姫は我慢できず、口に含んでいた肉を出す
「ッケホ…ごめんなさい…グス」
「大丈夫だ。それより具合でも悪いのか?」
「いえ…僕、なんかお魚さんとかお肉とか、好き嫌いじゃないんですけどどうしても食べられなくて…生きていたんだって思うと喉を通らなくて…」
「そうだったのか。無理させてしまってすまない。他に何か食べられるものはありそうか?」
夕姫はテーブルの料理を見渡して食べられそうなものを探す
すると、テーブルの奥の方に置いてあった桃のような形をした、でも桃よりは小さい、ピンクとオレンジの果実を見つけた
「あれはなんですか?」
「ジュナの実か?あれは食事というより食後や間食に食べる果実だが…あれなら食べられそうか?」
「はい!果実とか野菜なら大好きです!」
「そうか。ならこれからは果実や野菜などを用意させる」
「本当にごめんなさい…」
「謝ることはない」
そういってまたシドは夕姫の頭を撫でる
「そういえば、精霊の愛し子は肉や魚を食べないってどっかで聞いたことあったな…」
「それを早く言え」
「いやいや、今たまたま思い出したんだよ!っていうかユキ、本当にそれだけで大丈夫なのか?」
「はい!」
「そ、そうか…いっぱい食べろよな!これからまだまだ成長するんだし!
まだ子供なんだし!」
「ぼ、僕子供じゃないです、、、」
「え?何歳なんだ?」
「17歳です」
「は?!?!」
「ビクッ」
「ダイナー」
「あ、すまねぇ、って、いやいや17って本当なのか?!俺はてっきり10歳くらいかと思ってたぜ…」
「10歳…」
歳の数え方を確認したが、どうやら同じらしく、夕姫は17歳ということになる
夕姫はあまりに子供だと思われていたようで少しがっかりした
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