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【三歩】-32
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幸平の体は小刻みに震えていた。気持ちが悪くて胃のあたりがむかついている。それでも胃の中のものが逆流してくることはなかった。それが余計に気持ち悪さを増幅させたが、どうすることもできない。
幸平は虚ろな目で男を見た。
「あぁいい感じに仕上がってきたね。どうだい?愛する人のセックスを覗き見た気分は。さすが兄弟だ。声がとてもよく似ている」
男は薄気味悪い笑みを浮かべると、スピーカーの音量を一気に上げた。
『すごい……洋之の、奥まで入ってるよ……はぁぁ……いい……ねぇお願い、ギュってして』
『締めつけすぎ……やばいからっすぐイっちゃうって……』
『いいよ、イって……だから激しくして……ッ』
二人の息遣いとベッドの軋む音がガンガンと頭の中に響いてくる。幸平は全てを拒絶するように目を瞑ったが、瞼に映るのは激しく腰を打ち付ける洋之の姿だった。
「ああ可哀想に」
男はすっかり抵抗する気力を失った幸平の足を折り曲げると、腿と脛の周りにぐるりとベルトを巻きつけた。固定された下肢を左右に押し広げれば、孔は簡単に丸見えになる。そこにローションを塗りたくったバイブがあてがわれ、無遠慮にねじ込まれていく。
もちろん慣らしてなんかいない。痛みを覚悟して眉宇に力が入ったが、不思議なことに異物はすんなり体内へ飲み込まれていった。しかも痛みどころか、振動と共に襲ってきたのは目がちかちかするような快感の渦だった。
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