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空っぽな僕を、君で満たして①
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いつものようにラッシュの時間帯を避け、早めの電車に乗っての登校。
学校に着くとちょっと薄汚れた印象の、緑色の大きなじょうろを手に取り水を汲む。
そしてそれを持ったまま駐輪場の脇にある花壇に向かい、ひとり水を撒く。
園芸部員は先輩も含め何人かいたはずなのに、他の皆は内申点目当ての幽霊部員だったらしい。
それに気付いた時にはもう、後の祭りで。
要領の悪い僕は、全ての仕事を押し付けられてしまった。
そのため入部の手続きの日以降、ほとんど他の部員に遭遇する事すらない。
だけどひとりの方が気楽だし、植物好きが高じての入部だったから、まったく苦ではなかった。
「おはよう、田崎。
今日も、早いんだな」
その声に反応し、顔をあげる。
そこに立っていたのは想像した通り、同じクラスの田橋くんだった。
太陽の光を浴びて、人工的に染められたただでさえ明るい彼の髪が、キラキラと金色に輝く。
闇夜を思わせる、僕の真っ黒で硬質な髪とはホント、大違いだ。
入学式から、およそ2ヶ月が過ぎた。
田橋 瑛太と、田崎 瑛太。
一文字違いで大違いだななんていう心無い言葉にも、もうすっかり慣れてしまった。
かっこよくて、成績も優秀で。
優しくて運動神経まで抜群な彼がそのまま瑛太《A太》と呼ばれ、地味で目立たない僕がB太と影で嗤われるこの状況にも。
「……おはよう」
挨拶の言葉を口にはしたものの、それに続く言葉が浮かばない。
そんな僕を見下ろしたまま、彼はクスリと笑った。
「水遣りが、終わったら。……今日も、屋上集合な」
ニヤリと意地悪く笑う、田橋くん。
だけど彼がこんな顔を見せるのはたぶん、僕に対してのみの事。
それに少しだけ優越感を感じてしまう僕は、どこかちょっとおかしいのかもしれない。
ノーとも、イエスとも言えないまま。
僕は今日も無言で、ただ彼の後ろ姿を見送った。
***
当たり前みたいに今朝も屋上の床にひざまずくみたいにして座り、田橋くんの制服のスラックスのベルトを外す。
そして下着に手を入れて、既に大きく勃ち上がった彼のモノを引き摺り出し、夢中で口に含んだ。
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