アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
4
-
花壇には鮮やかな色の花々が雨に濡れて輝いていた。
深緑の葉や、小径の水たまりを打つ水音が、室内から漏れる音楽や歓声をかき消すように響いていた。
その時、雨音が強くなり、レイは一瞬目を閉じた。
そして、そのまま雨に打たれるようにして顔を上げた。
彼は、顔面を濡らす雨粒を感じながら、新婦と新郎の踊る姿を思い出した。
エリの幸せそうな表情は、彼の心を悲しみと怒りで支配した。
レイは自分の人生を悔やんだ。
無意味で、無駄で、いいことなんてひとつもなかったと思った。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
4 / 20