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内田side
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『こいつを...倉本を泣かしてんのはお前だからだよ。巻き込んだなら中途半端に扱うなよ』
あんな風に片瀬に怒っておいて、まさかの勘違いだったとは...
電話を切って携帯をテーブルに置くと、どうやって顔を合わせればいいのか分からず頭を掻いた。
そうだよな。あの、片瀬が倉本と別れるわけないじゃんーーー
冷静に考えれば、片瀬がどれだけ倉本を大切にしているかわかったはずだ。
倉本はしっかりしているように見えて、弱いところがある。それを周りに見せるのが苦手な性格なのだ。折れそうになる心を自分自身で鼓舞し、そこにじっと踏ん張り耐える。
だからこそ片瀬のように甘やかして弱音を吐かせてくれる存在が必要なんだと思う。
片瀬は端から見ても倉本のことを溺愛している。頭を撫でてただけであの怒りようだ。相当好きなんだろう。
「愛されてるっていいねーー」
煙草を一本くわえ火をつけ、煙をじっと見つめていると咳き込む声が聞こえてきた。
キッチンから顔を覗かせるとソファーで肩を震わせる姿が目にはいる。
「あ、悪い...牧原。煙草だめなんだっけ...?」
「ゴホッ、だいじょぶ、です...」
口元を押さえながら首を振る牧原は目元まで真っ赤になっていた。
「全然大丈夫じゃないだろ...」
急いで灰皿に煙草を押し付け窓を開け換気をすると、大丈夫なのにと呟く声が聞こえてきた。
「お前な、苦手なら苦手って言えよな」
「だって、煙草好きなんですよね?内田さんの煙草を吸う姿格好いいですし...だから...少しくらいなら!」
にこにこ笑いながら目を擦る姿に思わず目を細める。
「それってさ、俺のために我慢してくれるってこと?」
「そんなっ、我慢だなんて!慣れれば大丈夫なだけです...から...」
そう俯きながらもごもごと喋る。
顔が見たくなって隣に腰かけて肩を掴みこちらを向かせると、顔を真っ赤にさせながら目を逸らされた。
付き合って何度キスしても全く慣れない。目が合っただけでこの赤面ぶりだ。
その照れたような一連の動きが内田を高揚させる。愛しさが込み上げ今すぐ押し倒したい衝動にかられるが、どうにかその考えを腹の底に押し込めた。
触れるぐらいはいいだろーー
そう思い顎を上げさせ軽く唇を合わせると肩がびくりと跳ねるのが見えた。
そのまま固く閉じた唇をぺろりと舐めると、答えるようにうっすらと隙間が開く。そこに捩じ込むように舌を押し入れ、絡め取り舌を合わせると鼻にかかった声が聞こえてきた。
「んっ、あ...内田さ、んーー」
その声に一気に熱が高まる。
だんだんと余裕が無くなり、深い口付けをしながら体をソファーに押し倒す。貪るようなキスを繰り返していると胸を叩かれ、はっと我にかえった。肩で息をしながら目線を向けると、牧原はぐったりとしている。
「ーーっ、悪い」
慣れていないとわかってたのに暴走してしまったことに反省し、汗で額にくっついた牧原の髪の毛を指でかきあげた。
「ーー煙草」
牧原は息を整えながら何かを呟く。
「ん?どうした?」
「...キス、煙草の味がしましたっ..!俺、匂いとか得意じゃないけど...内田さんにキスされるの嫌じゃないです。これだったら...煙草大丈夫になるかもしれないですよね...?」
涙目で見上げながら、微笑まれると殴られたような衝撃が走った。
「なんだよそれ...」
堪らなくなって服の上から尻の間の窪みに指を這わせると、牧原の体が緊張で強張る。
「あ、え、内田さんっ」
「悪い、我慢してたんだけど...なんかもうお前可愛すぎ」
「え、でもっーーー」
少しずつ慣らそうと思っていたため、一度もそこに触れたことはなかった。牧原が怖がるのもわかる。
それでもそんな余裕なんてない。
「牧原、だめ?」
後孔の周囲を撫でながら声をかけると、息を飲む音が聞こえる。
やっぱ無理か。
緊張して体ガチガチだし、急すぎたーー
大人しく服の中から手を撤退させようとすると、ぐっとTシャツを掴まれた。
「ーー牧原?」
「あ...や、や、優しくして...ください」
真っ赤な顔で口もごるのが見え、言葉を失う。
「いや、無理しなくていいから...」
「む、無理じゃないですっ、いつも俺ばっかりその...気持ちよくしてもらってて、内田さんにもっ、ちゃんとっ...」
そう言って真っ直ぐ目を見つめられる。
いつも照れて顔を逸らすくせに、こんな時だけ真っ直ぐ見つめてくる。
体は震えてるのに。
怖いはずなのに。
それでも応えてくれようとするのは、恐らく自分のためなんだろう。
その健気な姿に胸が熱くなる。
「ははっ...なんだよ」
俺も愛されてるじゃん。
「本当にいいの?途中で無理って言われても、もう止められないけど?」
「あ、う、ど...どうぞっ」
ぎゅっと目を瞑ったまま体を固まらせる姿を見て思わず笑い声が漏れる。
「ほんと、お前可愛いよ」
その愛しさから内田はしっかり牧原を抱き締め、瞼に唇を落とした。
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