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「まぁ、カードキーの時点で
本人だろうなとは思ったが…」
立ち話もなんだからと
案内されたのは
寮にある生徒会の応接室。
え、この人も生徒会なの。
「先程はいきなり失礼な態度をとったな。
すまなかった。
俺は3年生徒会 会長の神宮寺 鴾也(じんぐうじ ときや)だ。
言える範囲でいいから事情を話して貰えないか?」
やば。
生徒会コンプリートしちゃったよ。
というか生徒会ならさっき部屋の前にいた時点で
学年ばれてるじゃん。調べれば名前だって。
「…言いたくない。と言いましたら?」
「まぁ、言いたくないなら仕方がないが
虐められてるとかっていうわけではないか?」
「そういうのではないです!
先程まで地元に帰省してまして
訳あってそのまま急いで帰ってきたというか…」
「ここまでは会長として
ここからは個人的に聞いてもいいか?
先程の格好は趣味なのか?」
「趣味とかじゃないです!!
古くからの友人にふざけて着せられて!!」
そこは必死に否定した。
「では涙の意味は…?」
それが言いたくないことなのに…。
「言いたくないと言っていたのにすまないな。
個人的に泣いてる顔が見たくないと思って
気になってしまってな。」
生徒想いなのか
好奇心なのか。
「家庭の事情です。
親と喧嘩したんです。」
そういうことにしておこう。
「そうか…。」
納得はしていないようだが
これ以上はきいてこなかった。
気をつけて戻るように。
そう言われて応接室から出た。
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