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志生と別れてから
僕はまっすぐ生徒会室へ向かった。
本来授業中の時間。
廊下にも人はいなく
生徒会室までの道は静かだった。
コンコン
「どうぞ」
中から声が聞こえたので中に入る。
「失礼します。復学の件でお話がありまして…」
「あらあら…」
含み笑いの副会長が視界に映る。
「…なんですか。」
「いーえ。彼とは仲直りしたんですね?」
「は?」
「そんなサイズの合わない服を着て。
彼シャツ的なやつですか?」
「こ、これは…」
寮の部屋から廃ビル
色々な汚れが着いた服は
志生によって処分され
服がなかった僕は仕方なく
志生の服を借りた。
「雅…。そこまでにして
橘くん。立ち話もなんだし座るといい。」
会長から促され、僕はソファーに座った。
向かい側には会長が座り
ソファの後ろに副会長が立っている。
副会長から聞いた家系の話
主従関係があるからこその立ち位置なんだろう。
「復学の件だったね。
今回の事情は俺らも知っていることだから
安心してもらっていい。復学は明日からでも可能だ。」
あれだけ啖呵を切って休学届を出したんだ
退学でもいいとまで言ってしまったから
こんなすんなり復学出来るとは思っていなかった。
「停学処分とかって訳では無いですからね」
驚いた顔の僕を見て考えてることが読めたのか
そう言い放つ副会長。
「…実は俺からも頼みというか
提案があるんだ。」
「提案?」
会長からの頼みごとなんて珍しい。
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