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依頼(1)
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隼人が帰ったあとまたルカさんがやってきた
ソファにどかっと座り煙草に火をつけると、白い煙を吐き出した
「告白されたなんて報告きいてないんだけど?」
からかう口調でルカさんが聞いてくる。
さっき隼人から全部聞いたはずなのにまだからかうつもりなのか。いい加減しつこいぞ。
「不要だと判断しました」
「お前の高校生活のことについては全て報告義務があるんだぞ」
「それは初耳ですね。ルカさんが面白がってるだけでしょ」
「そんなことないさ。この前のさくらちゃんなんか可愛くて良かったと思ったけどな」
「……はあ、やっぱりどうせオレの行動なんて全て知ってるんじゃないですか。オレはルカさんと違って色恋沙汰に興味はないです」
「お前は、特に無理だろうな☆」
嫌味を言ってくるルカさんはいつものことだ
今更腹も立たない
「そういえば昨日正式に橘隼人と挨拶したんだ。お前もそのうち顔を合わせる機会があるかもな。橘組の若頭橘隼人と……SMILEの幹部“リンドウ”として」
「ーーーそれは楽しみですね」
「それで早速、橘の坊ちゃんから依頼が届いている。来週までにこの書類を確認して手配しておくように」
そういってルカさんは帰っていった
机の上に置かれた書類を手に取りベランダへ煙草を吸いに出た。書類に目をやるとそこには3名の顔写真と情報が書かれている
―――― 殺しの依頼だ。
「へえ」
思わずかすかに口角が上がる
オレたちと違って裏の世界に足を踏み入れたばかりの子どもが………やはりなかなか肝が据わっている
「hunhuhunhuhuhuhuhun~♩」
静かな夜の中オレの鼻歌がしっとりと響く
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