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レイ(4)
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「よし、はーい。
じゃあ多分1、2時間したら毒が効き始めるだろうから
今日は1日安静にしてなさいね」
ここは毒の耐性をつけるために定期的にきている診療所だ。注射や器具をテキパキと片付けている先生に軽く会釈をし、診察室を出た。
この施設でオレなんかが生きていけるのかと思っていたら、案外素質があったようであれから3年たちオレはもうすぐ10歳をむかえる歳になっていた。
今日はボスから呼び出しを受けたため、このまま施設内にあるボスの執務室へと向かう。
ボスとはあの時、施設からオレを連れ出した少女のことだ。オレも知ったときは驚いた。
そして、イザベラに会うのはあの日以来、3年ぶりだ
オレに一体何の用があるんだろうか
コンコンコン
軽くノックをし部屋に入る。すると出会った時と変わらない笑顔で出迎えてくれた。いざべらは持っていたティーカップをテーブルに置き、イザベラの前にある椅子の方をみた。
「久しぶりねレイ。
立ってないでそこの椅子に掛けなさい」
そう言われふかふかしたイスに腰をかけると、目の前にはオレの分の紅茶も置かれていた。ティーカップに手をかけおずおずとオレは紅茶を飲んだ。
初めてのんだけど、何だこの味は、すっぱいな。
「ふふっ」
笑い声が聴こえて顔を上げると、イザベラが口元に手を当てクスクスと笑っていた。そして、オレのティーカップをこちらへ渡すように言われ差し出すと、チャポンチャポンと角砂糖を入れてくれた。
目でもう一度飲んでみてと合図をされ、おそるおそる口をつけるとさっきより甘くこれなら美味しく感じる。
「レイは案外甘党なのかしらね」
そう言いながら、イザベラは彼女の後ろにたっていた男に何かを伝えると、その男は部屋の外へ出ていった
「さて、レイ。貴方をここへ呼んだ理由を話すわ。
貴方がここに来て3年程かしら?
ここガーデンで生まれ育った子達と遜色なく、いい
え、それ以上の結果を出していると聞いているわ。
訓練で問題ない結果を出せるようになり、10歳を迎え
る歳頃になると、ガーデンでは教育係を付けて1年間任
務にあたってもらうようになるの。
貴方の場合は、ガーデンで生まれ育ったわけでは無い
から大きなハンデがあるし珍しいケースだからどうし
ようかと考えていたんだけど、能力に問題はなさそう
だから、通例通り貴方にも任務に当たってもらうため
に、教育係を付けることにしたの。
─── 入ってきなさい」
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