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過去__17
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家に帰っても
部活にいても
授業中でも
何も考えられなかった。
先輩とのことだけ。
僕が2年生にあがって先輩は3年生。
一緒にいれたのはたったの1年間だけ。
この学校で一緒にいれるのもあと1年間だけ。
「先輩…………」
最近、3年生とよくすれ違ったりする。
その度に知らない先輩達にも見られてる気がする。
ドンッ
「あっ、ごめんなさっ……⁉︎」
「……要っ…………」
ぶつかった相手は先輩だった。
ずっと、会いたかった人。
先輩が何処かに行きそうで腕をつかむ。
「先輩…、あの…」
「おい、2年。弘樹の腕離せよ」
先輩の近くにいた男の人達が僕を取り囲む。
「先輩。僕、先輩と話したいことがあるんです。少しだけでいいんです…」
でも、本人は俯いてしまって僕を見ない。
「手、離せっつってんだろ」
1人に殴られた。
その場に倒れる。
「はっ、ざまぁみやがれw弘樹につきまとった罰だ」
周りの人たちはクスクス笑う。
先輩は他の先輩に連れられて何処か行ってしまう。
上半身だけ起こして先輩を見る。
待って、待って待って待って……
ちゃんと、話したいよ。
「先輩っ‼︎待ってください!」
「お前、本当いい加減にしろ」
僕の目の前を遮って蹴る、踏まれる…
色々されたけど負けずに先輩を呼び続けた。
「先輩っ‼︎待って、待ってください‼︎
痛っ、先輩、先輩、先輩っ……‼︎」
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