アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
雨と相合傘
-
帰り道、雨が降ってきた。
始めは小雨だったはずなのに今は大雨。
要は濡れてないかな、大丈夫かな……
ちゃんと傘持って来たんだろうか。
無事、帰れたんだろうか。
……駄目だ。
何を考えても要に結びつく。
俺はあいつから離れなきゃいけないのに…
振り払おうと首を振る。ブンブン音がなるくらいに大きく。
するとその変な行動で隣を歩く女に不審がられた。
「柊君………⁇」
「否、なんでもない」
「何か考え事⁇」
「そんなんじゃない」
雨の所為でこんな奴と相合傘をする羽目になった。折り畳み傘なんて出すんじゃなかった。自分も持って来てない、そう言って走って帰ればよかったと今更後悔する。
全く…自分で持ってこいよ。
近過ぎて気持ち悪い。
ベタベタするなよ……
女って色々準備いいと思ってた。
「そういえば柊君、私の名前1度も呼んでくれないよね⁇」
気持ち悪くて呼びたくもない。まず、名前なんて知らない。聞こうとも思わなかった。
「前田 亜実(まえだ あみ)。ちゃんと名前で呼んでね?」
なんで名前で呼ばなきゃいけないんだよ……
でもこれも断ることができなかった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
84 / 360