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未知との出会いモッチモチ 2
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――パクチーの話で盛り上がっていると、あっという間に商店街の近くまで来た。駐車場に車を置いて、あとは歩く。
「タピオカ、タピオカ、ターピオカっ」
「先に飯だ」
「……ご飯。台湾料理!小籠包、パイコー飯、タピオカ、魯肉飯、タピオカ、牛肉麺、太陽餅、タピオカっ」
いや、かなり食うな。小籠包とタピオカ以外、聞いたことのない料理で呪文に聞こえたし。それにしてもミナギ、タピオカ愛がヤバい。
恐ろしいのは、まだタピオカを食ってないってことだ。こんだけテンションが上がって、実際に食って美味くてハマったら。
休みのたびにせがまれるんだろうなぁ。俺の腕をつかんで「ターピーオーカーっ!」って揺さぶってさ。駄々をこねる子供かよ。
あぁ、足が重くなってきた。足を擦るように歩きながら溜め息を吐くと、ゴスッ!と背中に鈍痛。
振り返ると、ミナギが「遅い。お腹すいた」と黒い傘で突っついてきた。その傘は、危ないからやめなさい。
ミナギが大興奮している店はタピオカの店というわけではなく、台湾料理の店。タピオカドリンクやスイーツ、台湾の伝統料理がそろっていてイートインとテイクアウトの両方が可能。
オープンして半年。新しいもの目当ての客が減ってくるこの時期まで、待っていたんだな。
信号待ちの間に見せてもらった、スマホで検索した店のメニュー表。タピオカドリンクが600円だと?缶コーヒーが5本買える。これで不味かったら2度と来ないからな。
時間的には昼飯とおやつのちょうど間くらい。そうだな、昼飯は肉が乗ったどんぶりみたいなものにするか。部下の若い女の口から1度聞いたことのある「魯肉飯」だったか?
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