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未知との出会いモッチモチ 3
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「――な、なんかさぁ、すごい視線感じる気がするんだけど。なぁ藤代さん、僕、何かついてる?」
ミナギが熱望した台湾料理の店に入って、先にカウンターで注文してから奥のイートインコーナーへ。奥の方の席を選んで、もらったパンフレットを眺めていたんだが。
すごい、バイトらしい従業員の若い女の子達からの、それから周りの女子大生らしい客からの熱い視線が。全てミナギに集中。
理由は、俺にはわかっている。
「72番でお待ちのお客様、お待たせしましたー!」
早いな。カウンターで顔を覗かせた若い女の子の従業員が弾けんばかりの笑顔を振りまいて、明らかにミナギに向けて言う。
立ち上がり取りに行こうとしたミナギの頭を押し戻し椅子に座らせ「俺が行く」と、ついでに本当にミナギの頭についていた糸クズを捨てて。
俺がカウンターに取りに行くと従業員の態度と表情が豹変。おい、思いっきり顔に「チッ、お前かよ」って出てるぞ。
薄っぺらい笑顔を張り付けた従業員からおぼんを受け取り、ミナギの元へ戻る。そして従業員はまた、ミナギに熱い視線を注ぐ。
「へぇ、美味そう。いただきます。……どうした?腹が減っているだろ、お前も食えよ」
「いやだって、食べたいけど。お腹は空いてるけどさ。……うー。こんな状況じゃあ食べにくいよ。美味しいものも、味がわかんなくなるって」
ご飯の上に野菜と卵、甘辛く味付けされたひき肉と刻んだ肉が乗った、ルーラー、じゃなくて。えぇと、魯肉飯?俺がそれを頼んだらミナギも同じのがいいって。
食欲が増す、良い匂い。レンゲを手に食べようとするが、ミナギが止まった。気にするな、大したことない。
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