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未知との出会いモッチモチ 5
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俺も「あぁ、美味いな」と呟いて、ゆっくり食べ進めていく。肉も野菜もあってバランスがいいし、味付けが濃い目だからご飯も進む。そして俺達は空腹状態だった。
結果、すぐ食べ終わった。俺的にはゆっくり食べていたと思ったんだが、最終的には器を持ってかき込んでいたミナギより早く食べ終わった。
ミナギが男らしいのは、仕事の時。潜伏している殺人犯を2人で挟み撃ちにして捕まえようとしたら、子供のミナギの方に逃げてしまった。
だがミナギは冷静で。刃物を振り回す犯人の攻撃を見切って避け、黒い傘で反撃。刃物を持つ手を切り付け、足祓いをかけて馬乗りになると腕をひねり上げたんだ。
見事だな。思わず立ち尽くして、ミナギに「手錠っ!」と叫ばれるまで見つめていたのを覚えている。
なんて思い出し熱い中国茶を飲みながらミナギが食べきるのを見届けると。ゴックン。口の中を空にしたミナギは俺に「早いよ」と言った。
「俺は職業柄、急いで食わないといけない時、それに食べる時間がないことも多い。このスピードが染みついてんだよ。完全オフなのに、悪いな」
「ううん、僕の方こそごめん。僕も前は、たまに食べる時間がない時があったけど。どんなに遅くなってもあの人は、僕に温かい食べ物をくれたから」
俺は警察だから。思い出したか?お前はそんな警察の補助をする犬なんだ、似たようなこともあっただろう?って聞こうとしたのに、良い飼い主だったんだな。
普段はミナギに犬としての仕事をしっかり与え、けれどオフになると与えるものは愛に変わる。それを、ミナギからの話でよく感じる。
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