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未知との出会いモッチモチ 6
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「おい……おい、ミナギ……落ち着け。メニュー表がブレブレで見えねぇだろ。決まったか?」
魯肉飯を食べて、おまけについていたゴマ団子を食べて一息ついてから。さっきの怒りはどこへやら。ミナギはまた、メニュー表を持って大興奮。
そう、ついにタピオカだ。タピオカドリンクをテイクアウトして、商店街を歩こうってことだったし。
写真付きのメニュー表を持っているのがミナギなんだが。興奮しすぎてバタバタして、俺に見えるメニューがもはや残像。
パシッ!と手をつかんで、メニュー表を覗き込めば「うわっ!」と声を上げるミナギ。
「ま、まだ決まってないよ。車の中でも迷ってたんだよね。定番のタピオカミルクティーか、期間限定の杏仁マンゴースムージーか。やっぱり最初だし看板のミルクティー……いやでも期間限定なんて今日までだしっ!」
女子か。口からポロッと出そうだった呟きを飲み込んで、俺は「ミルクティー。甘さは微糖」と写真を指さす。
「む。じゃ、じゃあ僕も、ミルクティーにする。甘さは普通」
「……と思ったが、やっぱりたまにはこういうのも美味そうだな。せっかくミナギと来たんだ、普段食わねぇこっちにする」
「えっ?や、やっぱり期間限定って惹かれるよねっ。今しか食べられないんだし、次はいつ来れるかわからないんだし?僕もこっちにする――」
「だがオッサンの俺がタピオカってだけで抵抗があるのに、そのうえ杏仁マンゴースムージーとか恥ずかしいからな。初めてだし、定番のミルクティーにしておく」
「なっなんだよそれぇっ!?僕をからかってんの!?」
やっと気づいたか。ミナギが何を選ぶのかはわかっていたさ。おまえは、俺と同じものを選ぶんだってな。
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