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未知との出会いモッチモチ 7
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ここに来るまでにスマホで調べてメニューを見ていた時から悩んでいたのも、定番のミルクティーと期間限定の杏仁マンゴースムージーのどっちにしようかで非常に悩みまくっていたのも本当。
だが俺と一緒にメニューを広げて見ていた時。ミナギは、俺を見ていた。俺が何を選ぶのかを。
昼飯の注文をした時もそうだったしな。こっちにも期間限定ものはあったし、この時もミナギは期間限定にしようか悩んでいた。
けれど最終的に俺が魯肉飯を選ぶと、ミナギも「じゃあ僕もー」と言って指さした。
「俺がミナギのパパなら、ミナギは子ガモだ。お前、初めて入る店だから緊張してんだろ?食べてみたいものはあってもチャレンジできなくて、共有できる俺と同じものを選んだ。そうだろ?」
俺の職業が何だったか、忘れたなんて言わせねぇからな。刑事、なめんなよ?
見ていれば何となくわかる。だから俺も、ずっとそれとなく様子を見ていたってわけだ。俺の推理の結果は、ミナギの顔を見れば一目瞭然。
俺は、顔を真っ赤にして黙り込んでしまった、黒い傘を握り締めるミナギを連れてレジへ。
「ミルクティーの微糖と、杏仁マンゴースムージーを1つずつ。テイクアウトで。スタンプカード?あー……作っておくか」
若い男の従業員。うつむいて完全沈黙のミナギを心配そうに見ていたが、俺の注文を聞くと作るのは他のスタッフに任せてレジを打つ。
スタンプカードを勧められ、チラッと漆黒の台風の目に目を向ける。綺麗なつむじだな。
どうせまたミナギと来るんだろう。そう思ってスタンプカードを受け取ると、やっとミナギが顔を上げた。何だよ、せがむくせにこれで終わりだって思ったのか?
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