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未知との出会いモッチモチ 15
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「今から晩御飯はもう作れないから、インスタントラーメンでいい?大丈夫、アレンジで野菜炒めを乗っけるから。じゃ、お風呂に入ってきまーす!」
呆然とする俺の手から抜け出したミナギは愛用の黒い傘を抱えて、逃げた。また、逃がしてしまった。
害虫駆除って。恐らく相手は人間だ。当然、俺はミナギに仕事を与えていない。ミナギが独断でやったこと。どこで、誰と会っていたのか?
何かの事件の犯人か?だったら俺に言うはずだ。俺に何も言わない、負傷させなければならないほどの相手ってどんなやつなんだ?
たまにミナギが1人で出かけるのは、これが関係しているのか?…………だめだ。どれだけ考えても思い当たらない。
恐ろしいのは。相手を殺していないということ。殺人をしていないのはいいんだが、生きているということは相手に仕返しをされる可能性が高いということだ。
その時ミナギは、きっといち早く気づいて俺から離れる。そして、もしも戻ってこなかったら。
「野菜炒めくらいなら俺だってできるんだよ」
やめだ。全部、嫌な方に考えてしまう。俺は血の匂いがする手を洗うとキッチンに立って、久々に野菜炒めを作る。
不味いなんて言わせねぇからな。一緒に食いながら、今日行った商店街について話をしよう。また連れてってやるから。
タピオカの話になったらまた大興奮するんだろ?「次は豆腐みたいな豆花も食べたい!」とかはしゃいでさ。もう子供じゃないんだから、時間を考えろよ?
笑い合おう。お互いに、都合の悪いことは頭の片隅にでも押しやって。今日は休みなんだ。今は、家族だ。
それでいいんだろう、ミナギ?
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