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ドッキリ 1
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きっかけは、部下の若い女性が腰抜けの同僚と最近新しくできたケーキ屋の話で盛り上がっているのに居合わせたことだった。
俺は腰抜けの同僚に書類整理の仕事を言い渡しに来ただけだったんだが。若い女性が「ミナギ君!スイーツお好きでしたよね?たまには買ってきてあげたらどうですか?」なんて言うもんだから。
その時は適当にあしらってやったが、気が付いたら帰り道でそのケーキ屋の前まで来ていた。
今日は珍しく早く帰れたんだ。特に何か特別な日ってわけでもないが立ち寄り、ショーケースの中を覗き込む。
遅い時間だし、最近できて大人気とはいえ客は2人ほど。ケーキもほとんど残っていないが。あぁ、ミナギはどんなケーキが好きなんだ?
うーん。いや、難しく考えることはないよな。今日は特別な日じゃない。ただ、何となく立ち寄っただけだから。
そうだな。俺が食べたいものにしてみるか。白い壺のような陶器の入れ物に入った、シンプルなプリン。800円なり。たっ、高いな!
この前のタピオカといいプリンといい、最近のスイーツはやたら値段が高い。まぁ、それだけ美味いんだが。
オッサンが1人でショーケースを睨んでいるのも、ずっとは店員の笑顔を崩れさせてしまう。会計を済ませると足早に車に乗り込んだ。
壺だし、昔懐かしの硬いプリンだから、多少揺れても崩れることはない。柔らかい、トロトロのプリンが良かっただなんて文句言わねぇよな?
何の前触れもない、ドッキリ。ミナギ、どんな反応をするんだろうな?甘いものは好きだし、喜ぶはず。ピョンピョン飛び跳ねて喜ぶか?
あいつが嬉しそうに笑うと、まるで花が咲いたみたいに明るくなる。眩しいくらいだ。何も知らないで待っているミナギを想うと楽しみで仕方がない。
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