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現役の警察は元警察の犬を愛している 19
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もう何も我慢することはない。俺達は自由だ。
俺達には時間がある。やりたいことをやろう。ミナギがやりたいことはできるだけかなえてやりたいし、俺がやりたいこともミナギと一緒にかなえたい。
腕の中で、俺の学生時代を勝手に想像して盛り上がっているミナギを抱きしめる。
「愛してる。心から愛している、ミナギ。俺は幸せだ。明日死ぬんじゃねぇかってくらい、幸せだ」
「何言ってんの、死んじゃだめだよ。いきなり空気が変わったからびっくりしたじゃん。でも、クスクスッ…………僕も幸せだよ。大好き、心から柚樹さんを愛してる。大好き、大好きっ!」
俺も歳かな。ミナギとのこれからに想いを馳せていると、目元が熱くなってきた。
何とも言えない気持ちの昂りに抱きしめれば、想いが伝わったミナギも両腕を回して抱きしめてくれる。きつくきつく、息苦しくなるほどお互いに力いっぱい抱きしめ合う。
つながっている。つながっているを超えて、俺達の心が1つになったんだと感じる。この上ない幸福感が満ちる。
我慢は、しない。俺は涙を流した。幸せの涙。同じように感極まって涙を流すミナギの頬を撫で、目が合えば自然と重なる唇。
もう子供じゃない。すっかり大人になったミナギは、俺がどれだけだめだって言っても俺の仕事を手伝うだろう。
だがミナギは変わった。これまでと違うのは、仕事を選ぶということ。やりたくても、命を落とすかもしれないほどの手伝いはしない。
俺のために、お互いを愛しているから。1歩下がる。1歩下がった分、家に帰ったらたっぷり愛してやるよ。
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