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春のある1日の出来事
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_春
森には新緑が芽吹き、ホトトギスの囀りが聞こえる。
春はいいな、と心から思った。
勿論、いつもは思わないことなのだが…
今日は特別だ。
なんたって、今日は入学式なのだから。
俺、永海陽史(ナガミアキヒト)は、この春から市内の高校に進学する。
試験で通ったのは、ちょっと、いや、かなり奇跡的だと言える。
一応、進学校だからだ。
頭の悪い俺は、ほんとギリギリで合格できた。
まぁ、そんなことはどうでもいいのだが。
俺の住んでいる所は、所謂、田舎である。見渡す限りの山…山…田んぼ。
そんな、緑の広がるこの土地で俺は育った。
都会への進学も考えたが、俺はやっぱり幼馴染みの降矢洸幹(フルヤコウキ)と一緒の学校に行きたかった。洸幹は、俺の家のお隣さんで、同い年ということもあってか小さい時からつるんでいる。馬が合う。とでも言うのだろうか。洸幹と喧嘩したことは片手ほどしかない。取り敢えず、自慢の幼馴染みだ。
そして、進学においてもその友情を引き剥がすことは出来ず、俺達は同じ高校に進学したのだ。
入学式から、早5日。
クラスメイトとは、早くも仲良くできている。なかでも、ちょっとヤンキーぽいが根は優しい櫻木葭季(サクラギヨシキ)、自治委員で、お母さん肌な泉堂力(センドウツトム)、女みたいに可愛い嘉倉南(ヨシクラミナミ)というキャラの濃い3人と仲良くなった。
声をかけたのは、俺。
3人とも何だかよく分からないが…(キャラが濃いからか)孤立していた所を俺が声をかけた。
その日から、俺達5人はすっげー仲良くなったわけ!
が、その春から早二ヶ月。
どうした、あんなにぽかぽか日和が続き、寝てても怒られず、仲のいい友と楽しく過ごした日々が…
一変した。
…テストって、なに…美味しいの?
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