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頭が痛い。
眩しいのと頭痛で目が覚める。
寒…くない。
どこだここ…。
適度な室温とバカでかいベッド。
寝室だけでも無駄に広い室内。
どっかのホテル?
え、こんな高そうなとこ?
1人で?
誰か持ち帰った…?
コミュ障の僕が?
「…いたっ。」
二日酔いで痛む頭を抑えながら思い出す。
忘年会で困ってる新入社員のお酒を代わりに飲んで
気づいたら隣に佐倉がいて…
なんか佐倉にめっちゃ愚痴って…
そこからの記憶が無い。
てか、佐倉への不満を
佐倉本人にぶつけていた様な…。
てか、お財布とかは大丈夫なんだろうか…?
ベッドから降りてお財布を探そうとした。
「…ぅわっ!!!」
何かに引っ張られベッドへ戻される。
「…ぉはようございます。」
少し掠れた低い声にドキッとした。
「あ…え…さ、佐倉?」
なんで佐倉とホテルに?
お持ち帰りしたんじゃなくて
もしかしてお持ち帰りされた…?
い、一応、佐倉は僕が好きみたいだけど…
なんもされてないよな…?
そう身体をチェックしようとして気づく。
「え、何この格好。」
「スーツがシワになると思って
俺のTシャツを着せておきました。」
そう説明する佐倉は裸だった。
「お、おま…裸!」
動揺して口調が少し荒くなる。
「やだなー。ちゃんとパンツ履いてますよー。」
ほら、と言って布団を捲る。
いや、見せんでいい!
僕の格好に合わせて室温をあげたからか
下着姿の佐倉は近くに用意してあった部屋着に着替えた。
「あ…えっと…僕らって…」
何も無いよな…?
「昨日の七瀬さん…可愛かったなぁ。」
!?
目を見開いていると
笑い出す佐倉。
「…冗談ですよ。
可愛かったのは本当ですけど何も無いです。
酔って潰れてしまった七瀬さんのお家が
分からなかったので俺の家に連れてきて
スーツがシワになるから着替えさせただけです。」
そう説明すると
何故か近寄る佐倉。
え…ちょっ…。
ギュッと目を瞑ると
ギシッという音でベッドが少し軋む。
「はい、これ。」
声がしたから目を開ける。
目の前には高級感ある赤いラッピング袋がある。
「…え?」
「もしかしてキスでもされると思いました?」
そういじわるに笑う佐倉。
近寄ってきたのは僕の枕元にあったものを
取ろうとしていたからだったようで
顔が紅くなる。
七瀬さんが良いならしたいですけどねー。
と笑う佐倉。
「…それ俺から七瀬さんへ
クリスマスプレゼントです。」
「あ…でも僕なんも用意してない。」
今まで家族以外でプレゼント交換なんて
してきた事ないし
ただの職場の人になんて考えたこと無かったけど
僕も用意した方がよかったのかな?
水野ともそんなことしたことないし…
営業課はこれが常識なのか?
色々グルグル考えていたら
僕の手に佐倉が自分の手を重ねてきた。
「俺が個人的に渡したいと思って
用意しただけなんで、気にしないでください。」
個人的に?
気にするなと言われたから
とりあえず目の前に差し出された
ラッピング袋を開けていく。
中から出てきたのは肌触りのいいマフラーだった。
「七瀬さんいつも首もと寒そうだったから。」
「ありがとう…。」
普通に実用性もあって
ファッションとかオシャレとか
よく分からない僕でも何となくわかる。
佐倉はセンスがいい。
シンプルではあるけど高級感があって
というか実際に高そう…。
「どういたしまして。
朝ごはん食べます?」
と言ってももうお昼近いですけど。
そういって起き上がる佐倉。
1人で広い寝室にいるのも…と思い
佐倉についていく。
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