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星夜と買い物をして
プレゼントを買ってもらった双子は
満足して自分達の家に帰って行った。
それから年が明け
ついに、星夜が中学を卒業する。
学校でもかなりモテていた星夜の卒業に
学年問わず、女子生徒が涙を流す。
「結局、海都と一緒に過ごせたのは
1年だけだったかー。」
「2つの年の差は仕方ないだろ。」
「相変わらず冷たいねー。」
そう言う星夜。
そんなこと言われても
仕方ないことは仕方ない。
自分が1番言い聞かせてきたことだ。
「はい、これ。」
そう言って星夜に渡されたのは
学ランのボタン。
星夜の学ランは
見事にボタンが1つも着いてない。
女子生徒に全てもぎ取られたらしい。
「なにこれ。」
「俺の第二ボタン。」
第二ボタン?
上から2つ目のボタンのことだが
何故それを僕に?
首を傾げていると
笑いながら星夜は言ってきた。
「学ランの第二ボタンは
大切な人に渡すって言う風習があるんだよ。」
「なんで第二ボタンなんだ?」
「諸説あるけど、心臓に1番近いかららしい。」
第二ボタンだけは死守したからな。
そう誇らしげな星夜。
「お前が入学した時から
この第二ボタンは卒業式のときに
お前に渡そうって決めてたんだよ。」
そう言って頭を撫でる星夜。
星夜にとっての大切が
どう行った意味なのかは分からないが
星夜が言った「大切な人」に僕がいた事に
頬が緩む。
クリスマスを共に過ごしていた彼女とは
いつの間にか別れていて
卒業するからとそれ以降
恋人は作っていないようだ。
「俺が居ないからって
学校にはちゃんと通えよ?」
「あぁ。真琴とも約束してるからな。」
それなら安心と笑う星夜。
ただ、この1年はあっという間だったが
後の2年は長い2年になるだろう。
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