アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
17
-
「今日、部活の大会があるんすけど真紘さんに見てほしくて誘ったんです。
どこか出かけるでも良いかと思ったんすけど俺別に行きたい所とか思いつかなかったんで」
「ああ、そういう事ね。で、部活は何やってるんだ?」
「剣道です。真紘さんも昔やってたんすよね?
経験者だしいっかなって思って、」
確かに小中高は剣道をやっていてそれなりに実績はあるし、かなり真剣にやっていたから試合を見るのは嫌いじゃない。
が、1つ気になる事がある。
「でも俺、佐藤くんに剣道してたなんて言ったか?」
自分で言った覚えがない。
剣道してた事自体は間違ってはないが、佐藤くんには言った覚えはない。
すると、早歩きで歩いていた佐藤くんが一瞬足を止めた
「……何言ってんすかこの前タクシー乗った時に言ったじゃないすか」
と言うとすぐに歩き出し、ズンズン進んでいく。
もうほぼ走ってんじゃないかってくらいだ。
(にしても俺、酔っ払ってたからって自分が剣道してたとか言うか?
何だか佐藤くんと出会った時の酔っ払い方過去イチ、やべえやつじゃん…)
そんな酔っ払いとよくまたこうして会おうと思うなっと考えながらズンズン進む佐藤くんの後を必死に追いかける。
「てか佐藤くん、今日誘ってくれたのはいいんだけど
学校名とか俺に知られていいの?」
「知られてまずいような学校じゃないですし、それにそんなんで悪用するような人じゃないって分かってるんでいーすよ。
あ、会場着きましたんで俺自分の学校んとこ行くんで
はいパンフレット、んじゃ試合ちゃんと見ていってくださいね」
「おおわかった。じゃあ頑張って!」
「はいっす」
佐藤くんと会場入り口で一旦分かれ、パンフレットを片手に数年ぶりの剣道の試合を見る事にした。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
17 / 40