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すると、ブブッとポケットに入れていた自分のスマホが震えた。
画面を見て、俺はさっきまで楽しかった気持ちが、
ストンっと落ちていく感覚になった。
それは何故か。
スマホの画面には、ある人物からの連絡が一言きていた。
『今から行く』
たった一言そうLI◯Eで送られてきたのだった。
(…今更何しにくるって言うんだ)
その人物から送られてきたLI◯Eに既読をつけ、『もう来るな、連絡もするな』と返事を返した。
すると、その人物から電話がかかってきた。
驚いた俺はスマホをその場に落としてしまい、それをすかさず佐藤くんが拾う。
「はい、落としましたよ」
「ああ、ありがとう…」
拾われたスマホは俺達の掌でブーブーッと震え続ける。
(俺が、出るまで鳴らすつもりか)
1分そのまま放置して電話に出ずにいたが、また再度ブーブーッと震えるスマホ。
楽しい時間も、ここまで…か。
「佐藤くん、悪いちょっと今から知り合いが家に来るみたいで、俺帰るわ」
「その電話の人すか?もしかして今日約束かなんかしてたんすか?」
「あぁいや約束はしてないよ。いつも急にくるっていうんだ、今もLI◯Eにメッセージが入ってさ。
本当にすまん」
そう言うと俺はマンションに向かって歩き始める
今いるところからは歩けば10分もしないで、帰れる。
あいつがこっちに向かってくる前に部屋に入れば、大丈夫だ。
「真紘さん、本当はその人に会うの嫌なんじゃないすか?」
「え、」
「明らかに嫌そうていうか無理してますよね?
それなのに何で会おうとするんすか?
そんなにやべえ奴なら会わなきゃいいじゃないすか」
「べ、つに無理してるわけじゃないよ、ただ急だったから焦ってるだけだよ」
こういう時この何年も会社で作ってきたきたこの笑顔が役に立つ。
面白くない、楽しくない、だけど笑っておけば何となる時はたとえ嫌でも笑えばなんとかなる。
そう思ってお得意の笑顔を佐藤くんに向けると、
「…っ真紘さん、俺、…」
佐藤くんが手を伸ばす、もう少しで俺の腕に届きそうな時。
「真紘」
俺の背後で、俺の名前を呼ぶ、あいつが現れた
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