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「五十嵐、何で」
サッと振り返ると黒のスーツを見に纏い、笑っている様で笑っていない笑顔で俺達を見るこの人物こそが
五十嵐涼[イガラシリョウ]。
「今から行く、ってLI◯E送っただろ」
「ああ、来てた。でも来るなとも、連絡するなとも
送っただろ」
「冷たい事言うなよ、真紘」
コツコツと少しずつ歩き、俺に近づいてくる五十嵐。
そして俺の真横に来て小さく耳打ちをする
--散々愛し合った仲、だろ?--
ゾワゾワと寒気がする、体から汗が出てくる。
気持ち悪い。
「真紘、この方は?」
五十嵐は俺から視線を外し、今度は佐藤くんに視線をやる。
「ただの、知り合い。飯食いに行ってただけ」
「お前が?へぇ〜…」
ニヤニヤとする声色に、俺はこいつが何か言い出すんじゃないかとドキドキしながらただ突っ立ているのが精一杯だった。
五十嵐は昔一夜限りで寝た男。
たが、その後上手い具合に俺の懐に潜り込んできて、俺はまんまと五十嵐に依存してしまい、期間は短いが交際をしていた。
だが、その後こいつが既婚者である事が分かり、
俺から『もう会わない』と伝えたのだが、こいつはそれに納得せず、交際していた時の性行為の動画や写真をスマホに送られ未だに関係を迫ってくる。
この半年は何もなかったから諦めたのかと思っていたのに、何でまた来たんだこいつは。
まあ、いい。
一夜相手にすれば、こいつは大人しく引き下がるだろう、たった一夜相手をすれば良いだけだ。
とにかく、佐藤くんとこいつを引き離さないと
「じゃ、佐藤くん悪いな、さっき言ってたやつ来たから俺こいつと帰るわ」
というと、佐藤くんは俺の手首を強く掴んだ。
「…すんません、ちょっとこの人今日は帰らないんで」
「え?っ、うわっ!」
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