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初めての。
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家に二人で帰りつく。
いつものように松永の部屋へ。
俺は終始無言でまだ引きずっている。
松永は本人も気付いてないだろう、いつもの「うーん、うーん」が始まっている。
松永は考えあぐねている。
俺のテンションが落ちまくっているのをどうしたものかと。
「長野、エッチしたことある?」
「ないよ」
「そっか。僕もないんよね」
松永は「うーん、うーん」とこの部屋の空気に戸惑っている。
やりたいことはたくさんある。
ただ、俺が今心が萎えていた。
こういう時に率先して動くのは俺の役目だ。
松永からは動けないだろう。
松永は一生懸命考えている。
どうすれば俺が元気になるかを。あそこの話ではなく、精神的にいつもの俺に戻れるかを。
「うーんと、お風呂でも入る?一緒に入りたがっとったよね?」
松永なりのこれが精一杯の解答だった。
「お・おぅ」
男って悲しい。
その風呂一緒に入る?の言葉が心に響いて、今までの落ちた気持ちが、俄然これから始まることでいっぱいになった。
松永に対する自責の念がなくなったわけじゃない。
気持ちの比重がエッチの方に傾いて重くなっていた。
松永は俺が反応していつもの調子に戻ってきているのに気付いたようだった。
「んじゃお風呂入れてくる」
と部屋を出て風呂場に消えた。
風呂場から湯の張る音がする。
湯が張るまでの間、松永と俺は二人でテーブルを挟んでお互いをたまにチラチラと見て緊張していたように思う。
「長野、前もって聞いとく。どんなことやらかしてくんの?」
「やらかす。。。。って」
「事前情報もろて心構えしとかんと、長野が何するか予想つかん」
「この前言ったやんか」
「いきなりハードル高いやんか・・・・・・」
あれ。
ベロチューして、体中舐めまわして、喘がせまくってー。あとは言えない位卑猥なことを。
今まで一人で妄想して来たことを、現実にぶつける日が来たわけだ。
予習は充分してきた。
高校時代からだから3年以上も予習し続けたわけだ。
「ああ、お風呂もういいみたいやね・・・・・」
「そか。じゃあ行こう」
俺は先に立ちあがって松永の手をひく。
風呂場の狭い脱衣所でさっさと俺は服を脱いで全裸になった。
サッカー部だったし、こういう男同士で風呂とか裸でいるのとかは日常茶飯事だったからいつものノリでいけた。
だが、目の前で呆然と俺を見る松永に
「何?脱がんの?」
と言うと、
「脱ぐけどそんな・・・・」
言葉が続かないらしい。
多分、そんな躊躇なくとでも言いたかったのかもしれない。
松永、他の人と風呂入ったりとかしたことないんやろうなあ。
そういえば松永、修学旅行も休んどったな。と高校の時、風呂場で必死に松永の姿を探していた俺を思い出していた。
「はいはい、脱がしちゃあ」
「いや、自分で出来るって」
俺は松永の白いシャツのボタンを一つ一つはずしていく。
シャツのように白い肌が露わになる。
無駄な肉のない白い体。
なんだか光ってるようにすら見える。好きから来る錯覚だろうが。
ガリガリというわけじゃない。
松永は僕の体なんて長野に比べたらガリガリだよ、って言うけれど細いながらも均整の取れたしなやかな曲線のある体だ。
今まで抱きしめて来たから感触で分かっていたが目で見ると余計に分かる。
今まで男の裸なんて腐るほどサッカー部のやつらのを見て来たし、見たってどうってこともなかった。逆に見たくねー、とすら思っていたけれど松永は違った。
松永の裸を見て欲情する。
この頃には俺は反応していた。
松永は「!?」と声に出さず元気になっている俺のモノを凝視する。
「ううっ・・・・・」
「友達同士でも勃たせて、大きさ競う、競う。よくあること。こんなん見ただけで驚くな」
「そうなん?」
「おぅ」
嘘です。
何故お前は俺の言うことに毎回騙され信じるのだ。人を疑ったことがないのか。
可愛過ぎてもっと大きくなるだろうが。
松永の青のジーパンと一緒に一気に下のボクサーまで脱がす。
「・・・・・・・・ちょっ!!」
脱がしたついでに裸で抱き合ってキスをする。
ああ、やっぱり裸で抱き合ってキスする方が気持ちいい。
「んー!!???」
「はい、舌出してー。ほら口開けてー」
目の前で口をふさがれていた松永が
「お・おい。風呂入らんとぬ・ぬるくなろーがっ!!」
と荒いゼーハーという息遣いで離れて言う。
「おぅ。もー、松永は純やからなあ」
「お前もしたことなかろーが!!」
「いや、そうじゃなくて。隠さんでもいいのに」
「うっさい!!風呂入るぞ!!」
松永のも俺と同じく元気になっていた。
初めまして、松永の息子。ようやく俺の息子と出会えたな、末永くよろしく。
拝むような気持ちでそんなことを思っているのを言ったら、また変態と松永に罵られるのでやめておいた。
松永は湯の中で体操座りをしている。
一人暮らし用のワンルームだから決して広い風呂ではない。
松永と対面になるように同じ風呂に入る。
俺の体の体積で風呂のお湯がどんどんあふれて流れていく。
「おい・・・・・・」
松永が恨めしそうに流れていく湯を見つめるのを、俺は笑いながら見つめ、
体操座りの状態で湯につかっている松永をそのままの姿勢でお風呂の中で抱きしめる。
「ちょ!!」
「ほら、身動きとれなくなった」
足を広げて体操座りの状態の松永を、そのまま引き寄せ両足と両腕でガッチリホールドした。
体操座りでホールドされている松永をからかいつつ、
「言うこと聞かないと離さないぞー」
「お前・・・・」
「体洗いっことかしたいなあ」
「ガキか。。。。。」
「ガキでいい」
俺の胸のあたりに松永の膝と両足があたっている。
毛が生えていない足なんやなあ。すべすべしとると思った。
さすがにキスするには松永がつぶれてしまいそうな気がして諦めた。
そしてお互いの体を洗い合って(俺はちょっかいばかり出していたが)、その頃にはもう松永も隠してはいなかったけど、松永のを触ろうとするたび、
「お前!!まだエッチの前段階やろうが!!エッチはベッド行ってからするんやろう!?」
「いや、ここでも出来るし。松永のも元気やけんね」
「うっさい!!」
と顔を赤くして恥ずかしがるのが可愛かった。
お互い初エッチというのはどうなんだろうか。珍しいことなんだろうか。
この時間を不思議に思う。
二人とも違う人生歩んで来たんよなあ。
それなのになんでこんなにお互いを欲するんだろう。
風呂からあがって松永の髪の毛をタオルで拭いてやっている時に
「僕もやるよ」
と松永が俺の髪をタオルでゴシゴシと拭き始める。
お互いの髪の毛を拭きながらお互いの顔を見ていると自然と笑顔が松永の顔にも俺の顔にも出た。
笑顔というより爆笑に近かったと思う。
何が二人ともおかしかったのか笑いが止まらなかった。
「よし、松永ベッド行こう」
「うん」
時間は14時になっていた。
そして二人のエッチは・・・・次の日をまたぐまで何度も休憩を入れつつ(食事をしたり抱き合って寝たり)続いた。
俺が松永を離さなかったというのもあるんだが。
「おい、長野。。。。。」
「うん?」
「もう、こんな時間なんだが」
「おぅ」
「もういいだろう」
「だーめーだー!!」
「・・・・・・・いい加減にしようよ、変態」
気持ちいいからしょうがない。
心も体も満たされていた。
やっと自分の妄想が現実になった喜びもあった。
でも。
途中、俺がベッドでうつらうつらしている小休憩の時、綺麗な背中を見せてベッドに腰かける松永の背中が寂しそうに見えたのはなんでだろう。
松永がふっ、と振り返る。
眠りに落ちようとする俺を横顔と視線でとらえた時の松永の目。
俺を斜め上から見下ろす目が
「ああ、綺麗だなあ」
と意識が遠のいていく中思った。
また、何か思い出そうとしていたが俺は甘美な疲れの中で淡い眠りについた。
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