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どこ◯もドアをくぐり、此方に来た所で一旦説明を区切った。
少し周りを見渡すと、膝をついている状態の私からは「お前の言葉は信じないぞ!」と顔で物を言っているアル君と、楽しんでいるのか、驚いた顔をしてるくせに口元は微笑んでいる教頭…、神獣の白虎に関しては表情は分からないが太い尻尾がしきりにパタンパタンと動いており、金色の目は私を真剣に見据えていた。
魔王はここに入る前に約束した通り、手は繋いだままだったので真横に居る。そして膝をついている私からすると丁度目線が同じになっていた。
言葉を区切った私と目線が合い魔王はニコッと妖しく笑った。
「そして、僕を踏んで孵してくれたんだよな」
魔王が産まれるきっかけの話を言い淀んでいたら、妖しく笑ったまま踏まれた本人様がチクリました。
おい、まてお前ー!!
こっちはどうにか誤魔化しながら話そうと考えていたのになんて事をしてくれるんだ!
パクパクと口を動かす私に「なんだ、魚の真似か?」と小首を傾げながら言う君は確信犯でしょう?!
ていうか、魔王知ってたのか踏まれたこと。
「そ…そうです。足元の確認などする暇もなく、一歩踏み出したら何か踏んでました」
何とか表情をとり繕いながら説明し補足した。わざとではないんだよ、と無駄な抵抗のつもりで。
「お前は、事の重大さをわかっているのか!?」
抵抗を試みたが…だが案の定と言うか…アル君が怒った。
申し訳ないけど、初めは事の重大どころか自分の事で精一杯でアル君に全て丸投げして逃げようとしてましたよ、私。
「この事に関しては今では申し訳ないことをしたなっと思っています」
神様から再封印をしろと言われ遣わされた者が、事もあろうか産まれるのを更に早めてしまったのだからね。
「それなら今からでも遅くない、今直ぐそいつを封印しろ」
私が謝罪の姿勢を見せた事からか、少し怒気は下がったが…ほんの少しだけだ。
そう私に命令するが、その事に私も困っているのだ。
そう、封印。
私は卵を確保し、こちらの封印の仕方を知っているであろう人に聞き、やり方を教えてもらってから施すのだろうと。なので私はやり方を一切しらない。
それに、情が少し出てしまった。
ここ、これが一番厄介だ。
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