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「別に世界征服なんてどうでもいい、僕は僕の食欲に忠実なだけだ」
痛い痛い痛い痛い!!
チョット魔王私の顎とれるから!
「今までだって別に世界征服なんて考えてなかったしな」
下から顎を掴まれ引きおろすように下げられた体勢のまま涙目になる私にお構いなく話は進んでいく。
痛いです、涙出てきますよ。
「嘘を言うな!これまでどれだけの被害を出していると思っている!」
ああ、姿を確認しなくてもわかりますよ。このソプラノでヒステリックな声はアル君だ。
「…お前、うるさいよ」
そう言うと魔王が左手をスッと横に動かした。
「なに・・・!んー!!んん!」
反論しようとしたアル君が急に言葉を発さなくなった・・・・いや、確実に魔王が黙らせたに決まっている。
「流石だな、ここの領域で苦も無く魔法を使うとは...魔界の、更に力があがったか?」
白虎が目を細めながら感心した様に言っている事から、この建物の中では魔法が使えないか、相反する者の魔力封じが建物全体に施されているのだと伺えた。
「この建物気持ち悪いし、強くなったつもりはないけどね。君がそう言うならそうなんじゃないの?」
興味ありませんって感じの言い方がまさに今だ。
魔王は白虎達の会話を程々に切り上げると、私の顎にさらに下に引っ張った。
「ちょ!いひゃいんだけど?!」
たまらず、叫ぶと反射的に口の端に唾液がたまってきた。
おっと、涎が垂れる前に私は口を閉じたいんだけどな。閉じたいんだけどな!?
私の訴えのこもった目線は完全無視で、目があったら可愛くニコッと微笑み返してくれました。
魔王の可愛さに余計涎が増えたのかは分からないけど、口の端から私の汚い涎がたれてしまった。
あああぁぁぁ、いい大人なのに情けない姿晒してるよぉ…。
目尻も下がってさぞ情けない顔になってるはずだ。
そんな私を見ながら魔王が空いている方の指で私の涎をすくってそのまま口に入れた。
んん?すくって口に………
私の涎を喰った!!
え?!
「…うん、やっぱり一番美味しい」
ペロンと自分の指を舐めながら言う魔王に、顔が火照ってくるのが自分でもわかった。
「な、ななななななな!」
言葉にならない言葉を発すると魔王は嬉しそうに微笑みながら、やっと私の顎を離してくれた。
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